伏見稲荷はほんとにすごかった!(伏見稲荷〜天津神社へ)その2・頂上決戦
長くなるのですぐ本題。
四つ辻からが本番。
本番というよりこの段階でも相当登ってきましたよ。
地図で見るとここでやっと半分くらいな感じ。
つまりここから稲荷山に登ったら途中で引き返すも最後まで登るのももう一度この四つ辻まで登った苦しみを味わうわけだ…
果たして体力が持つのかどうか?
何より、いつもより涼しげとはいえ30度はゆうに超えてる酷暑!!
この中での登山とは??
そういう自問自答を抱えながら、この四つ辻から一歩踏み出すかどうかを考える…
しかしここまできて稲荷山を登らずしてどうするんじゃ!
そう自分に言い聞かせて上り始める…
この一歩踏み出した段階で後悔するのが体から出る汗がサウナに入った時のように溢れ出てる…
手首からまで玉のような汗が出ているのだ!
デトックス!という冗談も言う気力もないままに今まで上がってきたと同等の山登りをするのか…
と言うのが足取りを重くするがお稲荷様の頂上を見るためにオレは歩く!!
ここからさきがまああなた…
前を見ては稲荷。
横を見ても稲荷。
脇に身に入っても稲荷…
ずーっと稲荷に囲まれて歩き続ける…
しかし救われるのは大雨後の山ということもあり日陰に入るとものすごく空気が良く涼しい…
また果てしなく続く鳥居から入ってくる隙間風がなんともいえず不思議な空間を醸し出すのである。
眼力社あたりになってくるともうほとんど人がいない…
と同時にまだ一度も休憩を取ってないオレはここで一度ダウン…
水分を取るもあっという間に汗で流れてしまう…
もうこの辺に来ると全ての稲荷を見るなんてとても無理…
とにかく稲荷のとうりゃんせ状態の中歩き回る。
稲荷トンネル状態。
無数のお稲荷様とお狐様の間を歩いていると、自分という人間を査定されているようでなんだか怖い。
『お前はここに来るような人間なのか?』
と無数の声が聞こえるような気がする…
しかし、その苦しみの中でもお狐様や狛犬の造形を楽しむのはとても楽しい。
そこから御膳谷奉拝所、御劔社をすぎる…
ここまででも階段に次ぐ階段…
ただ明らかにこの辺りから場の空気が変わってくる…
何かとても神々しさを感じてくるのだ。
あー山登りをする人たちってこういう感覚になるんだろうなあ…
ということと、おそらく、この伏見山には何か独特の研ぎ澄まされた空気があり強い日差しよ緑が混じってこういうところを霊山というのだろう…
と勝手に思いながら登る…
しかし一度の、しかも数分の休憩でここまで一気に登ってきている…
しかも最後の頂上に向かう鳥居をくぐると…
絶望的に長い階段…
これはもう無理だ…
と心で思ったが、前にブロンドのワンピースの女性が粛々と歩いており
『くー負けてたまるかー!』
と重い足を一歩ずつ上げる…
もちろん、前を歩く女性もかなりしんどいのだろう、黙々と腿のスカートを上品に摘み上げながら骨ことつ歩くが、キレそうな息を整えながら歩いている。
うっすらと体が熱を持っているのがわかる…
ちくしょー!オレも負けないぞー!
と言いながら半分くらいで断念…
女性のトントンと歩く後ろ姿を見ながら
『オレは疲れて休んでるんじゃないんだ!Xを更新するために立ち止まったんだ!』
と激しく言い訳を心の中でする…
稲荷神も心底呆れたに違いない
しかしだ!
Xを更新しているふりをしてもその言い訳は効かない!
なんとこの最後の階段は全く電波が届かない!
完全圏外だ!
これは俗世との遮断に違いない!
全く外部との交流が遮断されているのだ!
間違いなく、ここからは神の領域!!
なんだこれは!
すごいところに来てしまったのではないか???
…
そうしながらも最後の力を振り絞り頂上へ向かう…
その時にこう思った…
『ああ…朝、富士そばのデラックスカツ丼食べてよかった…あれがなかったら死んでた…』
デラックスを選んでいて正解だ!
普通のカツ丼ではここまで持たなかったろう。
ちょっと朝から重いかなあ…
と思ったが大正解だ!
この段階からオレは稲荷山に導かれていたんだ…
と稲荷神も呆れるような勘違いで登りつつ…
ついに現れた!
これは…
頂上か??
ついにきた!
ここが一ノ峰!!
そして、一ノ峰を見守るお狐さん…
その姿を見てよ!
なんという威厳に満ちた姿か!
ここで最後に人間を査定しているかのよう…
『誰だお前は!』
『何しにきた!』
『ここにきた覚悟はあるんだろうな!』
と言わんばかりの強烈ないでたち…
ブルっと震えた…
いやあ…
本当にきたなあ…
本当にすごい…
わからんがすごい…
これが伏見稲荷の本領か…
と感激に浸る…
そして、ここまで我慢してきた最中を食べる…
お店のおじいちゃんが優しくアイス最中を出してくれたよ…
バニラの方ね。
バニラアイス。
この…
アイスを食べた瞬間、『生きてるわ〜…』と身体中に何かが走った。
もちろん冷たさもあるがエネルギーも体を回るのを感じる…
いやあ…生きてるってすごいなー…
そう歴史に思いを馳せながらも伏見稲荷頂上を後にした…
伏見稲荷参拝、実はここで終わらない。
まだここからがあるんだよ!
ここからが大事なんだ!
ちいかわ本舗の話じゃないよ(笑
続く