ソフビ原型を製作する・その4【人形作って生きてます】
【補足説明】
ソフビ原型は成型の段階でかなり歪みと引けが起こります。
その中でも『ヒケ』というのは厄介です。
胴体が特にわかりやすいのですが、直径の狭い方が顕著にヒケます。
スタイルを良くするとお腹の方がぺったんこになるくらい引けてしまいます。
昔のソフビなどでなんかお腹が凹んでるんだよねー…
と思った経験のある方も多いと思います。
それは引けが生じています。
それを避けるために原型ではビール腹のように作ります。
断面図が真円に近くなるほど引けが少なくなるということです。
また末端肥大になると抜きの作業の時に細い部分が伸びてしまいます。
どうしてもデザインを末端肥大にしたい!
という方は後を立たないのですが、工場側がそれを『できません』という理由にはこういうことがあります。
末端肥大を押し通し、抜けずにトラブルになる。
ということが一番多いトラブルであるとお聞きします。
その辺も含めて、工場・原型師・デザイナーがセッションすることは大切です。
そして工場や原型師の指導のもと、デザインを決定していく。
という共同作業であるということを忘れてはいけません。