【傷つかないための防波堤なのか?】もう一度漫画を描こうと思った理由・その8
漫画に限らずだが、やはり女性の購買力はすごい。
コミケと聞くとオタクが〜…となりがちだが、実は男性同人誌というのはもうとうの昔に縮小方向で、実際は女性の方が圧倒的に多いというのが実感。
男性向けの同人誌イベントはどんどんと無くなっているが、女性向けの同人誌はいまだビックサイトでコンスタントに開催されている。
もちろん、コロナ禍でかなり苦戦したようだがツイッターの漫画ハッシュダグを紐解いていくと大半が女性向けの漫画だったりする。
そういう中で純粋に男子向け案がはどうなのか?
と言われると、実際もう何を読んでいいのかわからない。
という状況は否めない。
発表される量も多い、が、検索はできない。
正直な話、売れてる人はより売れる。
そういう構図が完成されている感はある。
そんな中、コロナ明けのコミティアに参加してみた。
売れるかどうか?
と言われると正直『知られてない・高齢者・センスがない』という最悪の状況。
売れるかどうかよりも、いまオリジナル漫画の市場はどうなのか?
というのを肌で感じたかった。
『漫画を読む人は増えてるよー』
と言われ始めているというのもあるし、あの挨拶で終わってしまい本を買わない。
というような状況なのか?
知りたかった。
が…
状況はもっと過酷だった。
漫画のブースに人が少ないのだ。
そもそも、前は通っても誰も見向きもしない。
うちのようなわけがわからないオジサンなら避けられるのもわかる。
が、若い人たちのブースも寄り付かない。
いや出ている方もなんとなく最初から評価されるのが怖いのか目を背けたり、来ないでください。
わかる人だけ来てください、という雰囲気を醸し出しているのだ。
もちろんコロナ明けに3年間、公共の場から遠ざかった若者や寂しい思いをした老人などかなりアクセル全開な騒がしさだったが…
逆にどう接していいのかわからない、というのもあるのかもしれない。
ということ以上に
『悪い評価を受けたくない』
という気持ちも感じる。
とは別に、ものすごく必死にアピールしているサークルもいる。
いや、本当に、必死に訴えても誰も読んでくれない。
そういう状況だった。
しかし、人は来ている。
じゃあ、何を見るのか…
やはり『イラスト』と『グッズ』なのだ。
どちらも入口でのやり取りがなくて済む。
漫画は『読ませてください』というかなりヘビーなやり取りがある。
それでも以前は漫画を読みたいんだ、という情熱があった。
しかし、そのやりとりを皆やりたくないのだ。
逆にグッズはもうその存在だけで何者かがわかる。
しかも今やグッズの制作費は以前比べたら破格だ!
もっと言えば、漫画を描く労力はグッズに比べたら地獄の苦しみである。
いや、まてよ…
オリジナル漫画の一大イベントじゃないのか…
もう既にデザインフェスタという今や一番盛り上がっている創作イベントにどのイベントもすり寄っている感がある。
こういうグッズというのは原宿や渋谷でもかなり増えてきている。
新宿の丸井などでもかなりの頻度で行われている。
コミティアがそう言った方向に舵を切っているというのに驚いた…
いや、実際コミケもグッズがかなり増えてる。
もう既に漫画ではないのだ…
いや、読者は増えてるが対面型や二次創作などはより偏った売れ方に変わってきているのだろう。
自分今回でたコミティアだけがそうか?
と思い、2度目のコミティアにはお客として行ってみた…
間違いないと思った。
もう既にお昼くらいから漫画の島は片付け始めてる(エロは別だが…)
14時前には大半のサークルが帰ってしまっている。
『こんなはずではない』
と言わんばかりに残ったサークルさんたちが声を張り上げてチラシを配っている。
いや、もう押し付けていると言ってもいい…
もう、心が苦しくなる。
出張編集部は盛況らしいが、いろいろ聞いてみると『自分の作品がどう評価されるか』を確かめる。
どいうことだそうだ。
いや、ほんとはあわよくば雑誌に載せたい、ということも思ってるかもしれない。
さきに酷評を受けても心が凹まないために防波堤として言っているのかもしれない。
これが現状なのだ…
と考える。
が、またここで大きな波が漫画界というよりもクリエイト界を包み込もうとしている。
AIの登場だ