良問で学ぶ高校数学part4(等式を満たす素数の組:難易度B+)~2016東北大-理系前期 第2問より~
こんにちは。
2月に入り、いよいよ国公立二次試験を直前に控えています。
受験生の皆さんは段々と緊張してきたのではないでしょうか。
ですが最後の最後まで気を緩めず、その緊張と焦りをむしろ原動力に追い込んで勉強しまくって欲しいと思います。
もうこの時期は新しいことに手をつけずに、落ち着いて今までやってきた参考書などの中で抜け落ちている箇所を見つけ、その穴埋めをする作業をしていきましょう。
さて、今日の問題です。
今回は東北大学の問題を扱います。
範囲は数A:整数の性質ですが数Bで習う数学的帰納法の考えも使います。
理系の問題ですが、数Ⅲを使わないので文系でも解いてみてください。
目安時間は15~25分です。
それでは解答↓↓↓
解答は以上です。
この問題、(1)は教科書レベルの数学的帰納法の問題なので、確実に解答しなければ東北大学の合格ラインには届かないでしょう。
(2)は偶奇性を使うことに気づくことが出来れば特に難しくはない問題ですが、偶奇性に気づくことが出来なければ何をやっても上手くいかず、手詰まりになってしまうという怖い問題です。
等式を満たす素数の組を全て求めよ。というような問題は、この問題のように
「両辺の偶奇に着目する」パターン
「因数分解して素因数を考える」パターン
「2つの素数は互いに素であることを使う」パターン
以上の3つのパターンで大体解ける問題が多いです。
因数分解できたり、積の形に出来るのなら話は簡単なのですが、
この問題のように一筋縄ではいかない問題は色々実験してみて有用な解法を見つけていくしかありません。
その中で、素数かつ偶数であるのは「2」ただ1つである、この一意性が非常に効果を発揮する問題が多くあります。
この問題が解けなかった人、及び唯一の偶素数「2」を上手く使う解法が身についていなかった人はよく覚えておきましょう。
その代表例として、いまではすっかり整数の有名問題となった
「2016京都大学 理系前期 第2問」
を挙げておきます。
かの有名な京都大学の1行問題でも、今回紹介した東北大学の問題の解法を使います。
ですがさすが京都大学、誘導が何もありませんね。
その分、まずはどんな(p,q)の組があるのか実験しながら探してみることが大事です。
難問ほど方針が全く立たないことが多く、その状態から抜け出すためには具体的に代入したりして「実験」してみる力が必要不可欠です。
皆さんもこの京都大学の難問を、実験しながら考えてみましょう。
それでは今日はこの辺で。
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