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費用対効果を高めるロードマップ

こんにちは!おかだです!

最近はプロダクトマネジメントに興味があり、Melissa Perriさんのブログを読んでいます。

彼女のエピソードには、契約のための開発と柔軟性のないロードマップが問題になることが書かれていました。この話を聞いて、まるで自分のことのように感じました。私も、検証が足りないまま計画に追われるように機能を追加していた時期があります。

企業が成長する過程で接点のある顧客の声を活かすことは自然なことですが、顧客が増えるとより一般化した問題にスケールさせる必要があります。そうしないと、特定の顧客に引っ張られ、費用対効果の低いプロダクトになってしまいます。これが契約がプロダクト開発をリードするときの落とし穴です。

では、そのようなロードマップはどんなシナリオで生まれるのでしょうか。私の経験を元に話してみようと思います。

この機能があれば契約する

もし企業がまだ最初の顧客を探しているなら、契約を目指して機能を追加します。プロダクトはまだシンプルでスクラップ・アンド・ビルドを繰り返して、最初の価値を探索している途中かもしれません。

成長を目指して新しい市場やニーズを開拓するときには、顧客のリクエストに応じて機能を追加することもあります。たとえば、エンタープライズ企業に市場拡大するとセキュリティレベルに合わせて機能を追加したり、管理者がユーザー管理をできるように機能を追加します。

競合の機能マップにはある

もし市場に多くの競合がひしめいているなら、契約のプロセスで機能マップを比べられるかもしれません。一般的な機能が備わってないと顧客に相手にしてもらえないと考えると機能の追加をロードマップに検討し始めるでしょう。

多くの顧客が言っている

「顧客の困っていることは明らかで、顧客がほしいものを追加するのが当然でしょ?」といったニュアンスを耳にします。顧客のフィードバックから学び、ソリューションを提供するために機能の追加をロードマップに検討するのは自然に感じます。しかし、表面的な課題にだけ対応していると、手で水をすくう努力になってしまいます。

表面的な課題に対応するとあとからどんどん増える
ryo_sasakiさんのツイートより引用, https://twitter.com/ryo_sasaki/status/560229808362102784

この顧客は大切だから

一度契約できた顧客から、新たな機能のリクエストが届くことがあります。たとえば、チャットツールと連携したいからAPIを公開してほしいといったリクエストです。プロダクトに対する顧客のコミットメントレベルは異なり、企業の戦略上重要な顧客が存在します。たとえば、ネームバリューの高い顧客や新規市場で影響力を持つ顧客の場合、リクエストの優先順位は上がり、ロードマップに検討されます。

自律的に足並みを揃えるロードマップ

あなたに馴染みのあるパターンはあったでしょうか?これらのパターンに遭遇したとき、ロードマップをガイドラインとして扱うと役に立ちます。どのパターンも成長に弾みをつけつつ、ただ計画通りに作るよりも費用対効果を少しいいものにできることを目指します。そのためにはフィードバックと柔軟な計画の変更が肝心です。

状況を整理することからはじめます。私なら「このアイデアでどれだけの顧客をどのくらいの確率で獲得できる見込みでしょうか」「このアイデアが契約につながることを示す情報はありますか」といったことからヒアリングします。なぜなら、「何を作るのか」を検討するうえで費用対効果を高めるために、必要以上の規模の開発を避けたいからです。

その後は、「見立てよりも獲得が難しくなる場合はどのような対応を検討していますか」「今のアイデアでは顧客の成功を叶えるのに不十分だとわかるのはどのタイミングですか」ということを聞いて、ロードマップに分岐を書き込みます。よくあるのは「リリース後にどれくらいの顧客を獲得できるのかリリースしてみないとわからない」リスクです。ロードマップには「全く見向きもされないパターン」や「少なくとも数社が契約してくれるパターン」といった分岐を書き込めます。

プロダクトロードマップの実装例
Scrum Patternsより引用, https://www.scrumbook.org/

こうすることで、アイデアの検証不足による曖昧さが明らかになります。なので、わかっているリスクをできるだけ減らせるようにフィードバックを増やしながらロードマップを更新し続けます。こうすることでロードマップは現実に基づいたものになります。

営業チームとプロダクトチームが自律的に情報を集め、優れた分岐を選べるようにするには、「あなたの欲しい機能は私達のプロダクトにありませんが、あなたの悩みを解決することはできます」という姿勢でコミュニケーションをすることが顧客からヒアリングするうえで大切になります。

僕ももっともっとアイデアを洗練させて、より多くの人を満足させられるようなプロダクトを作れるようにプロダクトマネジメントの支援も頑張っていきます!

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