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腱板損傷の治療における拡散型圧力波治療と超音波治療の比較

▼ 文献情報 と 抄録和訳

腱板損傷の治療における拡散型圧力波治療と超音波治療の比較

Dedes V, Tzirogiannis K, Polikandrioti M, et al.: Comparison of Radial Extracorporeal Shockwave Therapy versus Ultrasound Therapy in the Treatment of Rotator Cuff Tendinopathy, Folia Med (Plovdiv) (IF: 0.81; Q3). 2019 Dec 31;61(4):612-619

[ハイパーリンク] DOI, PubMed, Google Scholar

[目的] 腱板損傷になると、痛みのために運動能力が低下する。痛みと機能性の低下は、生活の質に悪影響を及ぼす。本研究では、衝撃波と超音波という2つの異なる治療法を用いて、腱板損傷患者の痛みの強さ、上肢の機能性、QOLを調査することを目的とし、その結果を治療前、治療後、4週間の追跡調査で評価した。

[方法] 腱板炎患者115名のうち、56名が衝撃波治療群、47名が超音波治療群、12名が対照群であった。自記式質問票「The University of Peloponnese Pain, Functionality and Quality of Life Questionnaire, UoP - PFQ」を使用し、治療前、治療後、4週間後のフォローアップにおいて、上肢の痛みの強さ、機能性、生活の質を5段階のリッカート尺度で評価した。

[結果] 衝撃波治療後には、痛みの強さが減少し、機能性と生活の質の両方が治療後に比べて改善された(p<0.001)。また、4週間後のフォローアップでも改善された(p<0.001)。超音波治療後にも3つのパラメータに同様の改善が見られたが、その成果は衝撃波群ほど顕著なものではなかった。

[結論] 拡散型圧力波と超音波の両方の治療法が腱板損傷患者の治療に有効であることがわかり、統計的な分析により、拡散型圧力波は治療後と4週間後のフォローアップで超音波治療よりも優れていることがわかった。

▼ So What?:何が面白いと感じたか?

昨日、体外衝撃波に関する論文の記事を載せたが、今回はその中でも、「拡散型圧力波」という種類の衝撃波だ。下記の記事が分かりやすいだろう。
https://www.sakaimed.co.jp/rehabilitation/physio-therapy/pressure_wave/physioshockmaster/

注目すべきは、拡散型圧力波は即時効果、持続効果共に優れているというところだ。個人的に気になるのは、特に圧痛の強い部位に関して、「拡散型圧力波治療の効果はどうなのか?」というところと、「超音波と拡散型圧力波治療の併用はどのなのか?」というところだ。今後の研究が期待される。


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ミントライム
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