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正常足とハイプロネーション足のフリーモーメントパターンの違いは?

▼ 文献情報 と 抄録和訳

女性被験者の正常なアライメントの足とハイプロネーションの足の、歩行の立脚相におけるフリーモーメントパターンの比較

Yazdani F, Razeghi M, Ebrahimi S: A comparison of the free moment pattern between normal and hyper-pronated aligned feet in female subjects during the stance phase of gait, J Biomed Phys Eng (IF: 1.23; Q3). 2020 Feb 1;10(1):93-102

[ハイパーリンク] DOI, PubMed, Google Scholar

[背景] 接地反力の付加フリーモーメントの範囲が過大になると、近位部に伝わるねじり荷重が大きくなり、下肢の傷害リスクが高まる可能性がある。

[目的] ハイパープロネーションの被験者と正常足の被験者では、フリーモーメントのパターンが異なるという仮説を立てた。さらに、歩行の立脚相における内転自由モーメントのピーク値と足関節複合外転のピーク値には相関関係があると考えた。

[方法] 本研究では、30名の女性被験者を、無症候性のハイパープロネーションと正常足の2つのグループに分けて、クロスセクション研究を行った。運動学的および運動学的データは、1枚のフォースプレートと6台のカメラを備えた動作解析システムを用いて、3回の成功したフリースピードウォーキングの試行で収集した。立脚相の各試行を時間正規化して、フリーモーメントと足関節複合外転のピークパラメータの両方について、アンサンブル平均曲線を抽出した。

[結果] 健常者とハイプロネーション群の間には、ピーク付加フリーモーメント、ピーク足関節複合体外転、ピーク足関節複合体外転にそれぞれ有意差が認められた(4.90±0.97対5.94±0.88、P<0.01)、(3.30±0.95対6.28±1.47、P<0.01)、(4.52±1.16対8.23±2.52、P<0.01)。内転フリーモーメントのピーク値と足関節複合体外転のピーク値には、両群とも有意な正の相関が認められ、高プロネーション群ではより強い正の相関が見られた(正常群ではr = 0.745, p < 0.01、高プロネーション群ではr = 0.900, p < 0.01)。

[結論] 下肢に伝達されるトルクの指標として、フリーモーメントは臨床および研究の両面で有用なバイオメカニクス指標となりうる。

▼ So What?:何が面白いと感じたか?

フリーモーメント、という概念を最近知ったが、感覚的にもこうした回旋ストレス増大による障害は多い印象があった。今後、臨床との架け橋的な研究の発展が期待される。

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ミントライム
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