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#3 人生における点と点

皆さんは、
ご自身のお仕事において苦手なことってありますか?


今日は私にとって、ランドスケープデザインを学んでいく上での
ジレンマの話をしたいと思います.

というのも、この自粛期間中、ほぼ休業中のわたしがしていたこと、
それは、
1.「土いじり」
2.「ランドスケープデザイン関連の積読解消」
3.「課題をこなす」            の、3本柱.

そのうちで、最も自分でもランドスケープデザインを勉強しているにも
関わらず、なんて情けない.....と思ったのが、私は山登りやトレッキング、ジャングル探検等、自然が大好きなのにも関わらず、自分よりも
はるかに小さな個体である「虫」が大の苦手なのです. 極論、蚊でさえつぶせません...

小学生の頃に住んでいた公園を多く内包するUR団地 ↓には、沢山の緑が
あって、2つ上の兄に付いては、セミを取りに行ったり、バッタを捕まえにいった記憶があります. ですが、この子ども時代にトラウマを経験します.

小学校の授業の一環で蝶々を羽化させるための成長記録の記憶。簡単にいえば、はらぺこあおむしさんは、蝶々になることができずに、違うもっと強い虫さんの餌食になってしまったのです. 今でもそのあおむしさんの姿・形・記憶がインプットされてしまっており、今でも身の毛がよだつ状態です...

じゃあなぜ、蚊さえつぶせないのに、
自然が好きで、ランドスケープデザインを学んでいるのか?

私がどんな虫嫌いであっても、ランドスケープデザインに導かれてきたのは、必然だったのかなと今では思っています.

始まりは祖父の存在.

私の祖父は農業高校出身で、祖父の生きた時代は終戦直前、長野から名古屋へ働きにきていました.そこで、県職員として勤め上げ、農業分野で部長クラスまで上り詰め、多くの人から慕われていたと聞きました. これは、祖父が亡くなった時にその功績に対して現上皇さまから褒章を受けた時に知ったことです.

そこで、芽生えたもの.

単純に、
「じいちゃんみたいに、自然を通して人の為に役に立ちたい」
という想いです.

そんな祖父の血を受け継いだのか、わたしの母も主婦でありながら、一時期は樹木医を目指すほど、勉強をし、時間があれば、銘木や大木を求めて、全国あちこち、父の運転する車で見物にいったものです.そしてアパート暮らしであっても、必ずベランダには沢山の鉢植えがあって、植え替えの時期になれば、1人黙々と作業している母がいました.そして、花束をもらって帰ってきたりすると、手際よく下処理をして花瓶に飾ってくれていました. 散歩をすれば、その道すがら、どの木がなんという名前で、どんな花で、どんな時期に咲くのか. そして、土や肥料などの手入れの仕方まで熟知している.  あれ、フランス語学科出身だったよね?と聞きたくなるほど植物知識が豊富なのです.

今思えば、教科書のお手本のとおり思春期の反抗期を全うした私は、自然を愛でるとは、年老いた趣味であると勝手にレッテルを貼ってしまっていました. むしろ、雑誌やアイドルに夢中になったり、いわゆる都市部によくいる大人びた小学生時代でした.

でも、親の薦めもあって、中学からは地元を離れて違う学校へ通い始めます.校舎は、山一つを切り開いた自然豊かな学校で、祖父母宅がすぐそこの立地. お昼休みになれば、本来ならば小学生がしそうな、木登りをしたり、山の中に隠れ家をつくって、休憩時間は終わっているのに、チャイムが聞こえなくて、延々と遊び続け、山から下りてきた途端に先生に追いかけられるという、当時の母の言葉を引用するならば、まさに「猿」のような中学生でした(笑 でも、13歳になって初めて自然っていいなって思った経験でした.

そこから、人生は流れ、大人になって、仕事を始めて、一丁前に働き、疲れて、人生に迷った時に繋がったのがランドスケープデザインでした.

こう読んでみると、勝手にわたしが今までの人生経験や、家族背景という点を繋ぎ合わせて、ランドスケープデザインを学んでいることに結び付けているようにも思えます.

でも、Steve Jobsが言っていたように、

人生における点と点はいつか必ず結ばれて線となる.

今は、都市部における都市公園の整備に興味があって、それもきっと今までの経験に基づいていると思います. 例え、高層マンションに住んでても、地下鉄がすぐそこの街中に住んでいても、いつでも自然を感じられる都市が増え、多くの子ども、人々が街中でも自然と触れ合って憩える空間が増えたらいいなと素直に思います.

私も自分の家族を持つときには、必ず自然豊かなところに住んで、私の代わりに虫を捕まえられる子どもを育てたいと思います(笑

Keep your head up!
同じ空の下で。

Nagisa

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Nagisa | Landscape Design note
少しでも多くの人に、自分の住む街が、場所が大好きになるようなお手伝いをしていきたいと思っています!その為には、日々勉強と実践が必要です。ご支援いただいたサポートは、教科書購入や卒業制作費用として充当させて頂きます。ご支援ありがとうございます!