DJニコマコス

ここ最近ずっとニコマコスに興味を持っている。古代ギリシアの哲学者アリストテレスの著書『ニコマコス倫理学』を編纂した男で、アリストテレスの息子である。

『ニコマコス倫理学』の内容についてはアリストテレスが著したで、それはそれで興味深いものではある。
でも、そんな偉大な父が遺した著作物を集めて体系化して世に出そうと思って、自分の名前付けるってなんだよ、というニコマコスのアナーキーさに心惹かれるのだ。

だって、絶対に「アリストテレス著『アリストテレス倫理学』」じゃん。

「アリストテレス著『ニコマコス倫理学』」って。

ニコマコスについて調べても全然別人のニコマコスばっかりがヒットして、アリストテレスの息子のニコマコスがどんな奴だったのがよく分からない。

「こんだけ難しいこと考えてたオヤジもすごいけど、それをリミックスしてまとめたオレもすごくない?」みたいな、DJとしての技術力を誇示するために名前を入れたのだろうか。

『倫理学 - ニコマコスremix -』みたいなことなのか。

だとしたら先進的でカッコいいな、ニコマコス。

私にもっと想像力があったらニコマコスがニコマコス倫理学を編纂するまでの喜劇みたいなの書きたいな。

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