憧れに現実が介入する

子供の頃、よく「忍たま乱太郎」のアニメを観ていた。

一番好きなキャラはきりまるで、ちゃっかりした性格でおそらくイケメン気味のキャラデザ、お金に汚いというフックの効いたキャラ設定も魅力のひとつだった。

しかし、大人になった今、改めて忍たま乱太郎のことを考えた結果、一番好きなのはきりまるのままだが、一番なりたいのは圧倒的にシンベエだった。

愛くるしい食べ姿

シンベエは忍術学園一年は組の中でダントツのおデブちゃんで、体術の成績は悪い。そしていつも鼻水を垂らしている。
忍たま乱太郎の対象年齢のキッズたちでシンベエになりたい子なんて一人もいないと思う。

しかし、シンベエは実家が金持ちで、鼻水垂らしてもそれを優しく拭ってくれる彼女(おシゲちゃん)がいる。
めっっっちゃくちゃ勝ち組じゃないか?

よく考えたら体術の成績が悪いって言っても、あの体型で忍術学園に入れている時点でおそらくそこいらのおデブちゃんの20倍は動けるデブだろ。

実家は金持ち、彼女持ち、人並み以上の身体能力、性格も穏やかで優しい。
これがしんべえ。羨ましすぎる。

しんべえのスペックに気づいて憧れるようになったら、あなたも立派な大人です。
いい意味か悪い意味かは人それぞれ。

子どもの頃はナルシストっぽくて嫌だったけど、今になって思えば滝夜叉丸先輩も良い生き方してるなぁって思ったりした。

あーそういう夜だった(奥田民生『トランスワールド』より抜粋)

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