#192 アンサングヒーローを見つける
皆さんの学級にこういう子はいませんか?
・誰に言われるわけでもなく、そっと窓を開ける子
・〇〇さんがやろうとしていることを、そっと支えている子
・ハイハイ!と我先にやろうとする子にそっと順番を譲っている子
・叱られて泣いている子に、そっと優しい言葉をかけている子
僕は、彼ら、彼女らを「アンサング・ヒーロー」と呼んでいます。
unsung hero(アンサング・ヒーロー)」とは、「影の英雄、縁の下の力持ち」という意味で使われる言葉です。※歌にならない、歌詞に入っていない、という意味からできたようです。
学級にはどうしても目立つ子がいます。言い方を変えると、学級の誰もが認識している子です。あの子は勉強ができる、運動ができる、あの子の言うことは通る、といった子です。しかし、全員がそんなタイプではありません。また、全員がそんなタイプでは学級がうまくまとまりません。
多くの子が気付かない「名も無き仕事」をしている子がいると学級はまとまります。
しかし、一つ条件があります。それは、学級に「アンサング・ヒーロー」がいることを、学級のみんなが知ることです。
・跳び箱の片付けの時に、〇〇さん一人で困っていたら、〇〇さんが気付いて手伝ってくれた。
・〇〇さんが、雑巾をきれいにかけ直していた。
そんなアンサング・ヒーローを見つけたら、子どもたちに問いましょう。
「さっき、みんなのために何かしていた人がいたんだけど、気付いた人いる?」
気付いた子がいたら、その子もアンサング・ヒーローです。誰もいないときは、教えてあげましょう。最初の頃は、先生が子どもの言動に価値付けしてあげることが大事です。繰り返していくことで、子どもたちが互いに気付くようになります。当初は、「先生は見ていてくれる。」「私のやったことは間違っていない。」でもいいんです。子どもたちの意識が育てば、「みんなは私を見てくれている。」「私のやったことはみんなのためになっている。」と感じることでしょう。
学級には様々な子がいます。一人一人が活躍する学級、一人一人に居場所がある学級。そのためには、影の英雄の存在が欠かせません。
さあ、あなたの学級のアンサングヒーローを見つけましょう。
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