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【ドイツ編-5】 ヨーロッパ、ビールへの旅
4/22(土) 11日目
レンタサイクルを探しに
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8時頃に起床。この頃になると、内臓系のダメージもいよいよなものになってきました。旅に出る前に、三軒茶屋のPigalle夫妻に、「バンベルグで自転車を借りて郊外のブルワリーに行くのめっちゃいいよ!」との情報をいただいていたので、レンタサイクルを探しに街の中心部へ。ネットで調べてもあまり情報が無かったのですが、インフォメーションセンターで教えてもらった、その名も「rent a bike」で無事に自転車をゲット。1日使って、15€くらい。電動ではないですが、変速機付きのママチャリスタイルです。お昼前に出発し、まずはWeyermanのモルト工場に少し立ち寄りました。工場の近くは焙煎系のモルトの香りで充満していてなんだか不思議な気分。売店などを少し覗いてから、とってもサイクリング日和な気候の中、8km程度離れたブルワリーを目指して自転車を漕ぎます。途中やや道迷いをして林道に突入。最初こそ、気持ちいいね〜なんて言ってましたが次第に登り坂がきつくなってきました。その辺りで道迷いに気付き、斜面を無理やり駆け下りながら大通りに合流。町へと続く、菜の花と麦の畑を抜ける気持ちの良い道でした。
Brauerei Hummel
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バンベルグの街を出てから1時間少々、最初の目的地の「Brauerei Hummel」に到着。実に閑静な住宅街の中を通ってきたのですが、ブルワリーの中庭の席はたくさんの人で賑わっていました。渇いた喉を潤すべく、ビールで乾杯。1杯目は南ドイツらしくHellesをいただきました。前日に行ったMahrsと比べるとやや麦のニュアンスを強く感じ、ホップの苦味は穏やかで、いわゆるパン系の味わい。僕がイメージするHelles像に1番近かったです。その後はKeller PilsやUngespunted Zwickleなども。どちらも定義が曖昧なのですが、無濾過系のラガースタイル。ブルワリー毎の統一感もあまりなく、なんとも実態を捉えづらいのですが、炭酸も弱くかなりいなたい味わいのビールです。
この日は土曜日だったのですが近所の会社の飲み会?と思われるものも開催されていて20名を超える団体さんがとても陽気に杯を交わしていました。若者の飲み会離れとは無縁の光景で、地元の人の日常を垣間見れてとても良かったです。
また中庭の隅にある売店にはひっきりなしに車が訪れ、瓶ビールをケースで購入していく人の姿が。一体いくらで売ってるのだろうと思って見にいくと500mlの瓶が20本で15€ほどでした。そりゃ、たくさん飲むわけだ!ドイツにしてはかなり小規模のブルワリーでこの価格なんだから、すごいのです。
ひとしきり飲んでから、店の向かいで行われていたガレージセールへと。長年営んだパン屋さんが閉店となり、道具の整理などをしている様子。話しを聞くと昔は毎週日曜日に大きなプレッツェルを焼いてHummelで振舞っていたそうです。食器類や洋服など見慣れぬ物も多く、しばし物色。色々買い物をしていたら家主が陶器の大きなジャグに入ったビールを振舞ってくれました。足りなくなると、向かいのブルワリーまで汲みに行って、となんとも生活に根付いてる光景で羨ましくすらなったのです。
Brauerei Wagner
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続いてすぐ側にある、Brauerei Wagnerへ。とっても大きな宴会場も備えていて、ブルワリーというのは街の社交場としての機能を果たしていたのが伺えました。ビールは全体的にHummelと似たような雰囲気。南ドイツらしい穏やかな味わいのビールでした。西陽が指す中、酔いに任せてパシフィック通信を収録。ベルギーの振り返りなどを中心に1時間ほど喋りました。現地らしい独特のテンションではありましたが、ライブ感もあって良かったのかな?と思います。そして、19時前くらいに帰路に。途中小雨に降られてしまったのですが、道も間違えずにすんなりと街まで戻れました。日差しが強い1日で少し疲れが出てきていたので、再び宿の近くのMahrs Brauへと立ち寄りました。肉、ソーセージ、芋ばかりの日々なので、何か〆のラーメン的なガツンとしたやつ食べたいんだよな...と思って頼んだケーゼシュペッツレという料理がいわゆるマッケンチーズ的な物で最高でしたね。旅の後半ではありましたが、この後も何度か救いを求めるように注文したのでした。
なんだかんだでお店が閉まる23時頃まで飲み明かし、白湯でお腹を温めてから床に着いたのでした。
つづく