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【チェコ編-1】ヨーロッパ、ビールへの旅
4/19(水) 8日目
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プラハへ
昨夜のダメージを感じつつ、7時には起床してベルリン駅へと向かいます。ベルリンは街中にウォールアートや落書き?がありました。一見無機質な街並みだからこそ、それらの存在感も大きく、印象的な景色でしたね。
駅で朝ごはんを買って、9:16発のプラハ行きの電車に乗り込みます。
ベルリンから、プラハへは大陸をまっすぐ南下するようなルートを取るのですが徐々に街並みが代わり、屋根の傾斜が強くなってきたので、雪が降る国なのかな?なんてことを考えながら電車に揺られました。
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U Zlateho Tygra
13:30頃プラハに到着し、メトロに乗って中心街へと向かいました。そして、ビアホールが併設された宿にチェックインして、早速街に繰り出します。この日の目的はなんといっても「U Zlateho Tygra」!通称”金の虎”とも呼ばれる、老舗のビアホールです。
15時の開店に合わせて行きましたが、すでに席は埋まり始め、空いてる席も常連客による予約席ばかり。ここまで来て飲めないか、と思いましたが「16時までならいいよ」と運良くテーブル席を用意してもらいました。
チェコといえば、当然ピルスナーウルケル。世界中のビールの元祖of元祖。この黄金の液体が世界のビール史を瞬く間に塗り替えたのです。最近では日本でも見かける機会も増え、またその注ぎ分けなども楽しめますね。
世界中を虜にしたビールとはなんぞや、と。こればっかりは現地でないと絶対に味わいえないと思っていたので本当に楽しみにしている場所でした。
期待を胸に頼んだ1杯目、当然ウマいです。温度は低めで、ガス感も割と強くシャープな苦味を感じますが後に続く余韻が素晴らしくあっという間にジョッキは空に。無愛想というか、誇り高きというか、ちょっと強面なおじさんはアイコンタクトで?ビールを運んできてくれます。
同行した赤間くんから、たくさん飲んでると気に入られて席を長く使えたりする、との情報を得ていたので気合いを入れて杯を重ねました。
おつまみも中々に秀逸で、特に気に入ったのはタルタル。牛肉のミンチにスパイスや卵黄などを混ぜ合わせ、パンに生ニンニクを擦り付けたものの上に乗せて食べます。これはもう、ビールが進む味しかしないのです。
気づけば16時を過ぎていましたが、相席していた地元の人たちの計いでもう少しいられることに。ここぞとばかりビールを飲み続け、5杯目を飲み終わった頃にタイムアップ。 あともう少し、とも思いましたが次なるチャンスを伺いつつ別の店へと向かったのでした。
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U Fleku
続いて、徒歩圏内にあるU Flekuへ。ウルケル1強のチェコですが、ここではチェコスタイルのDark Lagerが飲めます。つまりは、ピルスナー誕生以前のビールの姿に出会えるという訳なのです。
店内はデュッセルドルフのUerigeを彷彿させる、いわゆるクラシックなビアホール。落ち着いた雰囲気の中たくさんの人がビールを楽しんでいて、この光景は昔から変わらないのだろうなと思わせてくれます。
ビールの方はかなり濃色のラガーで、味わいも結構しっかり目で、ロースト麦芽の風味や厚めのボディ感が特徴的です。シュバルツのように黒いけどドライ、みたいなものを想像していましたがどちらかというとスタウトにも近いように感じました。
チェコもドイツに負けじと?ソーセージ文化でして、ここでもつまみとしてオーダー。肉々しい味わに、Dark Lagerの芳醇な味わいがたまらなくマッチしていたのでした。
時代の中で変わりゆく、ビールの世界。現地の空気と共にしっかりと胸に刻み、次の店へと向かうのでした。
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Beer Cafe Lya
中央駅を挟んで、反対側のエリアにも足を運んでみました。ここは、De Rankeでブルワリーの案内をしてくれたケーシーが紹介してくれたお店。彼は元々プラハに住んでいて、ここLyaでも働いていたようです。
先ほどまでの老舗ビアホールとは違って、こちらはクラフトビールを中心に扱うお店。どこか気の抜けた空間で良い雰囲気でした。チェコのクラフトからヨーロッパのサワーエールまで幅広いラインナップ。再び、ShneeeuleのBerliner WeisseやKemkerなどをいただきました。
隣の席にいた男性は、ベルギーのアンハイザーブッシュインベブに勤めるブルワー。賃金や労働環境の問題からカナダのマイクロブルワリーへ移籍するんだとか。ビール大国ベルギーといえど、メガブルワリークラスだとあまり良い仕事とも言えないようです。日本もまだまだ発展途上。地方の中小企業がほとんどを占める業界でもあるので、長時間、低賃金の労働が常態化しているという現実もあります。嗜好品でもあるクラフトビールをつくるためにはとにかくたくさんの”良い”経験が大切だと僕は思っているので、まずは自分たちからでも良くしていけたら、なんて思っています。
もう一軒行こう!と誘ってもらいましたが、みんなダメージを抱えていたので宿へと戻り、スーパーで買ったインスタント麺を啜ってから、23時過ぎには就寝したのでした。
つづく