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Sukittu リリースです!


【Sukittu】
Style:Smoked Helles with Sudachi
ABV:5.0%

徳島県神山町で採れたすだちをつかったヘレス。
ほんのりと香る燻製香と麦芽の風味、すだちの穏やかな酸味や苦味が心地よく、秋の味覚にもぴったりな仕上がりとなりました。


徳島県神山町で無農薬で栽培されたすだちをつかったヘレスができました。

徳島県の中部に位置する神山町はすだちの生産量が日本一。
そんな町で"地産地食"(地域で育てて、地域で一緒に食べる)を軸につくる人と食べる人をつなぐ活動をしている「Food Hub Project」で農業研修を終えた、通称しーちゃんが今季から「kinosu fruit farm」として晴れて独立。そんな彼女が育てた、無農薬栽培のすだちを今年も分けていただきました。

すだち、秋、ビール。頭に浮かぶは、、さんま!
ということで、頭の片隅でさんまが焼ける様子を想像しながらどんなビールにするか考えてみました。
柑橘とビールの相性は言うまでもなく抜群。その香りや酸味が爽快なのですが、少し肌寒くなる季節ならどんなものがいいだろうか?と考える中で、少しの燻製麦芽を入れることでまろやかな印象を持たせたら良いのではと思い今回のレシピにたどり着きました。

すだちは三日月型に切り分け、果汁がビールに馴染みやすいように一つずつ手でぎゅっと絞り仕込みの行程と発酵の途中に使いました。(これが結構大変だった)

味わいですが、ほのかな燻製香と穏やかな穀物感がありながら、すだち由来の自然な酸味や苦味が口の中を気持ちよく抜けていきます。
爽快なようでもあり、味わい深いようでもある、不思議なバランス感です。

全体的に穏やかな味わいですが、季節の変わり目にじんわりと体に染み入ってくるような、そんなビールになりました。




おまけ


今回、代々木にある「FarmMart & Friends」の弓削さんから「神山で採れる無農薬のすだちがありますが、ビールに使いますか?」と連絡をいただいのがきっかけですだちのビールを仕込むことになりました。
ちなみに同店はパシフィックのビールの取り扱いもあるグロサリー&カフェで、弓削さんは元々共通の友人を介して知り合ったという縁でもあります。

旬の農作物に目がない?パシフィックなので二つ返事ですだちを分けていただくこととなりました。
そこから「すだちに合うビールってなんだろう?」と考え“Sukittu”が出来上がったのは本文でも触れさせていただきました。

ところで、なぜ代々木にあるお店が徳島県のすだちを紹介してくれたのか?
これは「FarmMart & Friends」を運営しているのが“モノサス“という会社なのですが、そのメンバーの1人でもある真鍋さんという方が、徳島県神山町で地方創生に取り組む農業の会社「Food Hub Project」の運営にも携わっているという背景があります。

「Food Hub Project」は”育てる、つくる、食べる、つなぐ”を指針とした活動を行い、地域の農業者の育成、土地の文化や食と人とをめぐるモノづくり、地域の食材をふんだんに使った食堂・パン・食品店の運営、地域の農業を次の世代につなぐための食育活動など多岐に渡って取り組んでいます。

パシフィックもビールつくりを通して生まれる、土地や人との繋がりをとても大切にしています。
茅ヶ崎からは少し離れた徳島県という場所ではありますが、今回のようなことを通じてどこか親近感のようなものを感じられることはとても嬉しいことです。
今はまだできていませんが、町にも足を運び、よりその土地や人との繋がりを強いものにしていきたいな、とも思っています。

仕込み日には弓削さんも工場まで駆けつけてくれて、一緒にすだちの加工を行いました。
柑橘類は皮を剥いて果汁を搾ることが多いですが、すだちは実が小さいので程よい大きさに切り分けてそのまま使うことにしました。
味わいがよく出るように少し絞りながら、ついでに種をとり、と結局行程が多くなり結構大変だったのは今となってはいい思い出です。
仕込みのタイミングで少量を煮込み、香りや苦味を引き出しつつ、残りの大半は発酵途中に直接タンクに漬け込みました。
すだちといえば料理においても名脇役のような存在かと思いますが、今回も麦芽の風味や苦味を引き立てながらほのかな酸味でキリッと引き締めてくれました。

季節の変化や、人との繋がりを感じられるようなビールつくりは本当に楽しいな〜と改めて思ったのでした。

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