ゼレンスキー大統領の演説に思う
今日、18時からウクライナと日本の国会をオンラインで結び、ゼレンスキー大統領の演説があった。
仕事の都合で残念ながらリアルタイムでは聴くことができなかったが、報道番組でその一部を観たのと、全文翻訳したものを読んだ。ウクラインフォルム(ウクライナの国営通信社)日本語版より。
以前から話題になっているが、ゼレンスキー大統領のスピーチライターは非常に優秀だと思う。イギリスではチャーチルの演説になぞらえ、ドイツではベルリンの壁を、アメリカでは真珠湾攻撃や911のテロを、題材に語った。
ここまでは、戦争の悲惨さを前面に出し、軍事供与を引き出す狙いが大きかったように思う。
今日の日本向けの演説では、予想通り原子力に焦点を当てたがそれは原爆の被害ではなく、原発への攻撃についてだった。311の記憶はまだ日本人に新しく、また日本には軍事ではなく経済的な援護射撃を期待することから、そちらにフォーカスしたものと思われる。その後の復興についても触れていた。
今日は、イタリアでも演説があったそうだが、そちらではテロリスト達が集まるリゾート地になってはいけないという趣旨のことを語ったとどこかでチラッと読んだ。ローマ法王にオンラインで面会し、ロシアとの仲介を依頼したという報道もあった。
ゼレンスキー大統領のやり方には、様々な批判もあるようだが、戦時下の国のトップとして国民に団結を促し、国外へ訴えて関心を持ち続けてもらい、援助を引き出すという面に関しては、かなり訴求効果が高いと思う。
軍の士気も高く、3日で陥落と言われたキエフやハリコフがまだなんとか踏ん張っているのも、ロシアが停戦交渉を打ち切らずにいる理由なのではないだろうか。
もちろん、マリウポリなど非常に厳しい状況に置かれている都市もあり、状況は予断を許さない。
一刻も早く、この軍事侵攻が止まりますように。
それまでは、ガソリンが高くても多少物価が上がっても仕方ない。
ロシア産のものは買わない。
それくらいしか出来ることがないのがなんとも情けないが、ウクライナに関心を失わず、寄付など出来ることをして一日も早い平和を願うしかない。
軍事侵攻が止まっても、攻撃をうけたウクライナの復興には途方もない時間がかかるのだ。
ウクライナに栄光あれ。
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