見出し画像

柔軟に一歩踏み出すということ

今年ももうあとわずが!
時間の流れがこんなに早かったのか!と、愕然としてしまう今日この頃ですが、この思いは歳をとると共に加速度がついているようです。

来たる”2025日本ホビーショー”に向けて、主催者企画等、準備に余念のない段階に入っていますが、そんななか、神保町の「月花舎」という書店&カフェで開かれた、あるトークイベントに出かけて来ました。
神保町と聞くと、それだけでなんだかワクワクしてきます。それそれに個性的な書店が並び、歩いているとつい間口に引き込まれていきそうです。
地下鉄の九段下からそう遠くない場所に、「月花舎」はありました。

トークイベントのゲストスピーカーは森岡督行さん。「銀座で一冊の本だけを売る」唯一無二の書店「森岡書店」の店主として知られる方ですが、このほど『銀座で一番小さな書店』を小学館文庫より刊行され、その出版記念のイベントとしてトークショーが企画されたというわけです。


森岡さんと初めて出会ったのは、今から12、3年くらい前。銀座に移る前の、茅場町で古書店&ギャラリーを森岡さんが営んでいた頃でした。お話をすると屈託がなくてとてもフレンドリー。率直な物言いで、とても好感を持ったのを覚えています。
それからしばらくして2015年に、わずが5坪の書店を銀座で始められましたが、前の職場と近かったこともあり、こちらから友人の作家や手芸家さんをご紹介したりして、「ただ一冊の本を売る」書店に、私も足繁く通ったものです。
本当に何もかも一人で成し遂げてしまう森岡さんの行動力にはいつも圧倒されてきましたが、今では国内外から注目を集める唯一無二の書店として、海外からのお客さまも足繁く通ってくるという場所に成長しています。
「コロナ禍では本当に苦しかったけれど、ただ一冊の本を売る「というコンセプトだけは守り通して、今に橋をかけ続けてきました」

森岡さんを見ていると、既成概念に捉われることなく、ご自分の興味のアンテナに触れると、そこからいつも一歩動き出して、次なる関係に入っていくのがとても上手な方だと気付かされます。

先日のトークイベントでも、「インドに仕事で出かけましたが、空港に着いてパスポートがないことに気がついて。さぁ、このあとはどんな展開が待っているんだろうと、すぐに頭を切り替えてしまうんです」
その後どうなったかは聞きそびれてしまいましたが、こんなことを楽しそうに話す森岡さんを見ていると、この方はこれから何を見つめながら、どんな歩みを続けていくんだろうと、目が離せなくなるのです。
型にはめるのではなく、起きた事象から柔軟に対応して次の一歩を踏み出す──。
森岡さんから語られるお話は聞く人を勇気づけ、笑顔にする、温かい空気に包まれていました。


いいなと思ったら応援しよう!