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育児戦争/家政夫と一緒。~その11~

海の日


「わーい、うみってたのしいねー!」
「ぷかぷかゆらゆら⋯⋯ちょっとこわいですけど、つめたくてきもちいいですねっ」
「ふむ、まさか初めてかね」
『うんっ(はいっ)』
「そうか⋯⋯ならば不味い焼きそばやシロップベタベタのカキ氷を味あわせてやろう」
「⋯⋯そんなものたべたくなーい! あーちゃーがつくってー!」
「わ、わたしもせっかくいっしょにあそびにこれたんですから、おいしいものたべたいです⋯⋯」
「わかっていないな⋯⋯。
 旅先には旅先のルールや情緒というものがあるのだ。
 そこでしかやれないことは、効率などを度外視しても進んで体験するのは大事なことだぞ、二人とも」
「ぶー、へんなのー。
 ⋯⋯それじゃあここでしかみられないりんちゃんのみずぎすがたをみてどお? あーちゃー!
 のうさつ?」
「そういうボキャブラリーをどこで学んでくるのだ⋯⋯。
 ん? どうした桜?」
「あうう……」
「ふむ、今はチンチクリンだが十数年後には素晴らしい女性になっているだろう。
 という評価でいかがかな?」
「むーーーーーーー!
 けなされてるんだかほめられてるんだかわかんなーい!」
「あううう……」
「さて、ではまずは水を使った遊び方を教えてやろう」
「わーい!」
「あううううう~」

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