待ち合わせは、いつも本屋
「自分の本棚を見られるのは、裸を見られるくらい恥ずかしい。」
そう聞いて5年経った今でも友人が発したこの一言が忘れられない。
本屋に行くのが好きだ。友人と一緒に本屋に行くのはもっと好きだ。店の中を歩き回りながら、「この本はおすすめ」や「この本はどうだった」、「この本を読んでみたい」と会話が弾む。本のタイトルが自然と視界に入り、話のネタになっていく。何万冊と本が並んでいる以上、話は尽きない。
その日も友人と本屋を訪れていた。目に付く本について語り合い、知らず知らずのうちに時