えんびふらい
なまん、だあうち なまん、だあうち
結構覚えている人がいるらしい「盆土産」の話。
どこかの片田舎で暮らしている姉弟と祖母の家に父親からの速達。
土産はエビフライ。油とソースを買っておけ、と。
母親を早くに亡くして、父親は出稼ぎで盆と正月にしか帰ってこない。子どもたちは年に二回の父親の帰省を喜んでいたわけで。
で、エビフライってなに? 沼にいる小エビしか知らなくて、アジフライならしっているけれど、とエビフライと思わず口に出してしまうと、
えんびふらいじゃない、エビフライ
と姉に訂正されてしまう。弟はエビフライと発音しているけれど、間に「ん」が入ってしまっている。
それで、父親が土産に持ってきたエビフライの美味しいこと。
少年が食べるエビフライの描写が本当に美味しそうで、そのエビフライを食べたくなる気持ちになる。
本当に美味しかったから、母親の墓前で申し訳ない気持ちにまでなってしまうくらい。
父親が出稼ぎに行っちゃう汽車の前で「冬だらドライアイスはいらねべな」と言っちゃうくらい。
ホントに美味しかったんだろうな。
で、タイトルを流石に忘れてしまったので、えんびふらいで検索をかけてみました。
え、アンサイクロペディアにも載っている。
ひでえな。笑ったわ。
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