コーヒーを犬の汁だと嘯いていたあの頃
高校生の時に級友が紙パックのコーヒーを飲んでいるところを「それは犬汁だぞ」と真顔で指摘していたふざけあいがありました。
そんなわけはないだろう。これは自販機で買ったのだ。
いや、俺が自販機に仕込んでいたのだ。
そう言いながら、級友たちはさも真実を語っているかのように「嫌な気分」にさせているところを面白がってみていたのが私です。
というのも、自分も人がジュースを飲んでいるときに「ゾウのションベン」と聞こえるようにつぶやいて、「嫌な気分」にさせてからかっていたことがあったので、そのやり取りには共感を持っていたのでした。
ほかにも、人が飲むコーヒーカップの上で指をこすり合わせたりなど、まるで何か一服盛ったような仕草をしてみせたりなど、
人をプチ不快にさせてみたりして、それを気にしないで強がって飲む友人を眺めて悦に入るなど、実に不毛なことをしていたのでした。
これは「先行刺激」というようですが、人は一つのイメージによって、その後の行動に影響を与えるというようで、先日の日記と近いテーマなのですが、ふと思い出してみたら、学生のときにこの先行刺激を用いて嫌がらせをしていたのだなと。
友達の話になりますが、友達が小学生の頃に聖闘士星矢のアンドロメダ座の瞬を溺愛している級友がいたそうです。
何かにつけて、瞬を推してくるので流石にうざくなってきたところ、体育館に用事があった際に一計を案じました。
体育館の舞台に上がって、舞台袖にあったと思われる綱引きの綱を持ち出して体に巻き付けました。
瞬推しの級友を体育館の舞台の前に連れてくると、
体に綱を巻き付けた友達が「ねびゅらちぇーん」とだるだるしく声を上げて、綱をくるくる振り回したそうな。
級友はそれはもう怒りに震えたらしくて、非常に悔しいモーションをしていたそうですが、その後はどうなったかは聞いてません。
ただ、今思うのはジャンプで聖闘士星矢を読むたびにクソ忌々しいエモーションを思い出して、大変不愉快な思いをしていたのではないかとおもうわけで。
それはもう呪縛と読んでいいのでは。