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妻の過保護は、子どもの成長にどんな悪影響を与えるのか
前回、妻が過保護になる原因をお伝えしました。
今回の記事では、過保護であることの、子どもの成長に与える影響について説明します。
カーリングペアレント・ヘリコプターペアレント
過保護な親のことを「カーリングペアレント」あるいは、「ヘリコプターペアレント」と言います。
「カーリングペアレント」とは、子どもの前にある障害や困難をあらかじめ取り除き、スムーズな道を用意する親のことを指します。
過保護な親をウインタースポーツのカーリングストーンが進んでいく先の氷をブラシで掃いて、ストーンを誘導するカーリングのように、子どもの行く先々の障害物を、先回りして取り除こうとする親のことです。
「ヘリコプターペアレント」とは、子どもの上を旋回するヘリコプターのように、子どものことに目を行き届かせている親です。
子どもがイヤな思いをしそうになったり、傷つきそうになったり、失敗したりしそうな状況になると、すぐさま上空から急降下して救助しようとします。
とても面白い例えですね。
過保護の子どもの成長に与える悪影響
まずは、以下の3つの影響をお伝えします。
1.自立心が育たない
小さいころから親がすべて決めてしまうと、依存心から自分の頭で考えなくなってしまいます。
大きくなってからも「どうすればいいの?」と親に頼るクセが抜けきれない可能性が高まります。
2.チャレンジ精神が育たない
親がリスクをすべて取り除くことで、子どもは新しいことに挑戦するのを怖がるようになります。
「失敗したらどうしよう」という不安が先立ち、積極性が失われていきます。
3.ストレス耐性が低くなる
小さいころから困難を経験しないため、挫折や困難に直面したときにすぐに諦めてしまう傾向が強まります。
「ちょっと嫌なことがあるとすぐ逃げる」「親に相談しないと前に進めない」となることもあります。
過保護と自己肯定感との関係
続いて、過保護の影響として、自己肯定感とのつながりで説明します。
僕が過保護の一番の問題として考えるのは、子どもの自己肯定感を損なう可能性があるということです。
自己肯定感とは、ありのままの自分を価値ある存在と感じられる感覚、どんな自分であっても、自分が自分でいいんだという感覚のことです。
あるがまま、ありのままの自分とは、いいときの自分、成功している自分、きらびやかな自分だけではなく、だめな自分、傷ついている自分、なさけない自分も含めて自分ということです。
そういうものをひっくるめて、自分を価値ある存在と感じられること、これが自己肯定感です。
子どもは、親から受容されるという体験をたくさんすればするほど、自分で自分を受容できるようになります。
そして、自分を受容できると、自己肯定感っていうのは高まります。
そして、「子どもが傷つかないように、子どもが失敗しないように」と先回りする親の過保護な対応は、実は「そのままのあなたでは受容できませんよ」というメッセージとして子どものこころに届いてしまうのです。
もちろん親側にはそんなつもり一切はありません。
ですが、結果的に
「傷つくあなたは受け入れられない」
「イヤな思いをするあなたを見ていられない」
「失敗するあなたを受容することはできない」
というメッセージになって、子どもの心に届いてしまうのです。
そうすると子どもは、自分が傷つくことやネガティブな感情を感じること、失敗することを受けいれられなくなります。
そして、それらをに過剰なほどに避けるようになります。
つまり、「自己受容」ができず、自己肯定感がなかなか育まれない状態になってしまうわけです。
このことが、僕が過保護であることの、一番の問題だと感じています。
過保護の子どもへの影響を表した研究
過保護な育児が成人後の健康リスクに影響
九州大学の研究によると、「母親の過保護な養育態度」と「子どもの成人後の糖尿病リスク」に関連がある ことが示唆されています。
これは、過保護な環境が子どものストレス耐性や自律神経に影響を及ぼす可能性を示しています。
過保護な親の影響が子どものメンタルヘルスに与える影響
過保護な親に育てられた子どもは、不安症やうつ病になりやすいという研究結果があります。
常に親に守られてきたため、ストレスを感じると自分で対処するのが難しくなり、そのため、大人になっても「親の承認がないと不安」「困ったらすぐ親に頼る」という傾向が続くとされています。
まとめ
今回、過保護の子どもの成長への影響について、お伝えしました。
特に、自己肯定感に対する影響については、ぜひ知っておいていただきたいです。
では、過保護の妻に対して、夫として、どんなことができるのか、次回の記事で説明していきたいと思います。
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