ゲーテの家in Weimar(Germany) ・・ヨーロッパ放浪記(27)
思い返すと、ゲーテの足跡をよく訪ねています。
前回、フランクフルト・アム・マインのゲーテの生家、その近くのゲーテが洗礼を受けたカタリーナ教会、ゲーテが熱烈に恋したシャルロッテ・ブッフのヴェッツラーの家に行きました。ヴェッツラーは、ライカの本社があるところです(当然ここも本命でした)。フランクフルトからヴェッツラーに向かう道が丘陵地帯にあるのですが、それがゲーテの道として整備されています。
今回、ライプツィヒ大学で学んでいたゲーテお気に入りだったレストラン「アウアーバッハス・ケラー」に行きました。「ファウスト博士が悪魔の力を借り、大きなワイン樽にまたがってこの酒場から表の通りへ飛んで行った」という古い言い伝えに刺激されて「ファウスト」の悲劇第一部にこのレストランを登場させたとのこと。ライプツィヒ大学で学んでいた森鴎外が「ファウスト」を翻訳することを決意したのもこのレストラン。
結局Weimarには、2日にわたって行きました。ベルリン古楽アカデミーの教会の少し先にゲーテが33歳~83歳までの50年間住んだ家があります。
雨の平日でしたが、ひっきりなしに見学者がいました。ゲーテの大きさを反映して、展示スペースは厖大と言っていい程。ゲーテのコレクションに至るまで見ることができました。
10代後半に「ファウスト」の現代語訳「ファウスト物語」を読みました。最近、森鴎外訳を読みました。
的外れで牽強附会かもですが、わたしは、パルメニデスと似ていると思います。ゲーテはイタリア旅行で、パエストゥムに行ったのですが、少し先のパルメニデスのエレアにまで足を運んでほしかったです。
すくなくとも、古代ギリシアの影響が強いことは以下の引用からも分かります。
「経緯《たてぬき》の糸の交《まじり》。
燃ゆる命。
かくて「時」のさわ立つ機を己は織る。
神の生ける衣《きぬ》を織る。」 「ファウスト」森鴎外訳
ギリシア神話を想起させます。
(写真は、ヴァイマール、ゲーテハウス近くのゲーテとシラーの像)