【ホラーストーリーの多いコロナ記事】
コロナに関連する記事を見かけたとき、どんなキモチになりますか。
今日は、コロナ関連のハナシで不安が止まらない…そんな方に向けた不安のお話です。
最近見かけたコロナ禍の調査
コロナに関連する記事をいくつか見かけるので、ちょっとまとめてみました。
京都新聞
・コロナ禍となってからの自殺が増えている
・特に20代女性で多い
・経済問題や孤独などで自殺率が上がったか
このようなことがまとめられた記事です。
KYODO
全国の16歳以上の男女を無作為に選出、孤独感の有無を尋ねた調査です。
高齢者よりも、20-30代の孤独感が強かったという結果が出たようです。
BuzzFeed
大学保健管理センターに務める精神科医の話。
学生のメンタルヘルス状況を調べたところ、6人に1人が非常に不安定な状態であることがわかったとか。
リモート学習や学年別の影響などをまとめ、コロナ禍の難しさを説いています。
時事メディカル
新型コロナウイルス感染症にかかり、治癒した後の話。
海外の調査では、コロナ発症後に、精神疾患や認知症になるリスクが上がるという結果が得られたようです。
…こわいですよねぇ。
こう見ていくと、コロナって身近なものだし、自分がそうなるのではないかと不安になってしまいます。
なんでこわいのか
コワイから見ちゃう
突然ですが、脳のカラクリのお話。
人の脳は"不安"が大好物です。
持ち主が「気にするまい」と思っても、裏腹に勝手に不安を取り込みます。
つまり、上のような記事は脳的に大好きだし、見ちゃうおそれがあるということ。
それに対抗できるのはワタシたちの“理性”。
自分で"意図的に目をそらす"ことが役に立ちます。
不安のモヤモヤが押し寄せてきたら、意識的にモヤモヤを横に置きます。
その他、ゲームが好きなら没頭してもいいし、散歩して木々を見て歩くのも理想的。
AIが見せちゃう
AIのお話は、ワタシの持論なのですが…
スマホをいじっていると、自分の好きなアーティストや有名人、「ちょっと気になるな」と思っていたニュースばかりが出てきませんか。
また、YouTubeを見ていると、思わずクリックしたくなる動画が出てきませんか。
これら、すべてキカイが個人の好みを覚えて選別しているんですよね。
ということは、「不安だな」と思いながら冒頭のような記事を見ると、それに関連したものが限りなく出てくるということ。
気になって、さらにクリックするとエンドレスです。
記事を吟味する
カラクリを疑う
コワイな、コワイなという衝動に対抗するための手段のお話です。
先に述べた通り、自分で“意識的”に次のようなことができると、コワイにとらわれなくなるかもしれないのです。
話題を吟味する:例①
京都新聞の記事を例に。
20代の自殺率が上がっている理由を「経済困窮や孤独」に見ています。
同じような境遇にあると不安も募ります。
自殺の”原因”って、どうやって特定しているかご存じですか。
自殺は本人から理由を聞き出すことができないため、「心理学的剖検」という解剖の心理学版を行います。亡くなった方と近しかった方、よく知る人からお話を聞くなどの方法です。
そのような専門的研究では、もしかしたら自殺率の上がった理由が別のものだと指摘されるかもしれない。
今回の記事は「社説」ですから、記事はひとつの参考意見として鵜呑みにしない姿勢が役に立ちます。
話題を吟味する:例②
時事メディカルの記事を例に。
タイトルを見ると、「コロナにかかると、精神病になっちゃう!?」「ワタシは大丈夫!?」と、感じてしまうかも。
ところが、この話、専門的に見ると“一般の多くの人には該当しにくい話"なので、記事の受け止め方が少し違うと思うのです。
精神科の傷病って、ザックリ言うと「精神疾患」と「世間的に認知されるメンタルヘルス不調」とでは、機序が異なります。
前者は、認知症や統合失調症、双極性障害など、脳のなんらかのシステムが異常を来たし“なるべくしてなる"もの。いわば、病気と呼ばれる分類。治療にお薬が活躍する区分。
一方、後者は、皆さんが一般的にイメージするメンタルヘルス不調であり、主にストレスや個人環境要因による発症が多く“避けようと思えば避けられるかもしれない"もの。
ちょっと古い見方ですが、イメージしやすいと思います。
記事において影響があると認められたのは、前者のハナシ。
様々な因子が絡み合って発症するものですから、コロナにかかった=精神疾患になるかも!?…ではないのです。
カラクリを疑う例
KYODOの記事で見ていきます。
これは、2万人に大規模調査を依頼し、1万7000人から回答を得たもの。
すごい数の人が回答しています。
一方、その中で15%の人は回答しませんでした。
依頼された6人に1人くらいは調査を無視したということですね。
任意のアンケートって、ショッピングでもなんでもそうですが「何か言いたいことがある」ときに答えることが多く無いですか…?
その談で言うと、調査テーマに興味を持つ人、つまり孤独に困っている人などが率先して答えたかもしれない。
ということは、回答しなかった3000人の人は、対して孤独を感じないため調査を無視したのかもしれない。
もしそうだとすると、回答の割合は、また別のものに変わりそうですよね。
調査ってとても参考になりますが、全ての人間、全ての事例を完璧に網羅するものは無いと思うので、やはりこういうものも「参考の一つ」として緩やかに受け止めた方が無難かと思うのです。
不安時代の情報処理
AIに流されない、自分で記事を吟味するなど、理性で衝撃的な想いをコントロールできると、不安に振り回されずに済むかもしれません。
後遺症やワクチンの副反応など、ザワザワする記事がよく目につきます。
少しキモチが揺らぐようであれば、お試しくださいませ。
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