【子どものうつ病に備える】
うつ病って、大人だけが罹るものだと思いますか?
いやいや、子どももうつ病になるのだ…そういう記事です。
子どものうつ病のサイン
子どものうつ病は、大人のうつ病と現れる『サイン』が異なります。
例えば、これ↓
大人と比べると、うつ病といえどパワーのある行動に見えますね。
人は皆、"元気が無い人"に気を配ることは簡単ですが、"元気のある人"の不調を見抜けと言われるのは難儀な話です。
これだけでも、子どものうつ病は見破りにくい印象を持ちます。
子どものうつ病治療の難しさ
子どもは大人と同じように薬を飲むことができません。
体も神経も未発達ですし、そもそも大きさが違います。
ということで、薬の選択にお医者さんらは難渋するようです。
一方で、これもうつ病改善のための介入。
これも子どもには使いにくさがあるのでしょうね。
なぜなら、これらは『言葉』を使うアプローチだから。
子どもは、そもそもに言語が未熟です。
言いたいことを満足に表現できませんし、相手の言うことをすべて理解できるほどの知識が積まれていません。
そんな子どもに認知アプローチをしても、ネイティブではない人に外語で講義をするようなもの。
大人ほど効果は期待できないであろうことが想像できます。
ハナシはそれますが
児童精神科は少ない
精神科の現場で働いて感じていたことですが、児童精神を扱える医療機関は実に限られる印象です。
あるには、あります。もちろん。
ただ、そこに通院している人は、早めに何かが見つかっている人という印象なのです。
例えば、3歳児検診で発達障害が濃厚だったため、初診した。とか、
小学校入学直後から様子がおかしい、予約した。など。
あくまでも個人的な経験則ですので一つの見解として。
少しでも遅めに症状が出る、症状はあったけれど介入が遅れるなどすると、「もう中学生なので初診は受け付けません」と言われることが珍しくありません。
児童精神科は17歳までの「児童」を扱う精神科です。
ところが、14歳にもなると小児精神科は非常に腰が重い印象を、ワタシは持っています。13歳も大きくは変わらないかも。
曰く、中学生も終わる年頃だから、らしいですね。
もちろん、年齢いっぱいに診てくれる医療機関もあるのでしょうし、ワタシの当たりが悪かっただけかもしれません。地域柄もあるかもしれません。
ですので、一つの経験則として感じていることでした。
閑話休題。
そもそもの児童精神科の母数が少ないことで、必要とする人が受診するチャンスを逃すこともあるのかもしれない…?
記事では、中学生では5人に1人が医療が必要なほどにうつ状態だった…という調査結果を示しています。
一方、精神疾患の鑑別ができるのは15歳ころからです。
中学生であっても「小児精神科」として受診できる環境整備が進んでほしいものだと感じます。もしくは、精神科で思春期に対処できるようになるか…でしょうか。
どちらでも良いですが宙ぶらりんはやめてほしいですねぇ。
まとめ
こういう記事を見ると、とくに子を持つ親御さんは恐々としてしまいますが、ひとまずは恐れすぎないことが大切なのではないかと思います。
どの子どもにも可能性はあることは頭の片隅に置きますが、それよりも誰かから異変を指摘されたら素直に耳を傾けてみる、何かを察したら一人で抱え込まず人に聞きながら対処してみる…などの行動ができることが理想的なのだろうと思うのでした。
メンタルヘルス相談ぱれぱれ