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ライブ現場での機材トラブルについて
今回はぼくの体験を書くだけなので無料記事です
メンバーシップの方からリクエストがありましたので(ありがとうございます!)書いていきたいと思います
メンバーシップにご登録の方は記事の内容について質問やリクエストができますのでぜひ書き込んでいってくださいね
さて本編です
今年でプロ16年目
本当に色々なところに行きました
もちろんトラブルも多数経験しています(笑)
笑えるものからシャレにならないものまで色々ありますが
今回はその中から何個か書いていきたいと思います
ノイズが出る、ケーブルのトラブルなどは頻繁に起きるので割愛します
ピアノがない
その日はピアニストとして呼ばれたので手ぶらでいきました
着いてみるとピアノがありません
お店の人は「え?ピアノ?は?ありませんよ」
主催の人も「なんでピアノ置いてないの?は?」
これはやばい。シャレになってません。
どういう打ち合わせをしていたのか全く不明ですがこんなことあるんですね
ぼくが歌手かダンサーならなんとかなったかもしれませんがもちろんお金をとれるようなレベルではありません。無料どころかこちらがお金を払わないといけません。
たまたま都会のど真ん中にある会場だったので近所の楽器屋さんから急遽電子ピアノを出張レンタルして事なきを得ました
解決策があったからよかったようなもののこれがもし田舎のほうだったりすると。。。想像するだけで恐ろしいです。
その日は中止にせざるを得ません
リバーブがない
これは割とよくありますね
どこのメーカーとは言いませんが一番安いPAセットの中にはエフェクトがついていないものがありそのようなセットしか置いていない店はあるものです
カフェとかなら仕方ありませんがなかにはライブハウスを名乗っているのにそういう店もあって、これは実によくありません。猛省を促したい。
リバーブというのは残響効果を作り出す装置でありこれがないと特に歌手は非常に難しい状況を強いられることになります。マイクを通してもただ生声が大きくなるだけで、講演会とかならこれでも良いですが歌唱となると話がかわってきます
クラシックのオペラなどでの発声方法であるならばマイクなしが前提なのですが、いわゆるポピュラー音楽ではマイクがあることを前提とした歌唱をすることがほとんどです。
この場合リバーブがなければお客さんへの聴こえ方だけではなく歌手の喉にも大きな影響を与えてしまいます。極めて歌いにくいので喉に無理をかけてしまうのです。
音楽イベントを開かれるお店におかれましてはぜひリバーブの設置をよろしくお願いします。ディレイではなくリバーブです!よろしくお願いします。というかそれなりのミキサーであれば最近は内臓されていることがほとんどです。
お客さんの飲み物が・・・
これは機材自体というよりお客さんとのトラブルに近いかもしれませんが、
音楽の会場ではお酒が出ることも多いです
一杯やりながら音楽を楽しむ。素晴らしいことですね。
しかし中には泥酔してしまうお客さんもいらっしゃいます。
このような方がお酒を手にもったままステージのミュージシャンに話しかけて誤って楽器にお酒をこぼしてしまうことがまれにあります
もちろんその後は演奏できないことはもちろん楽器自体の修理や買い替えにも多大なる費用がかかります
ところが楽器と言うものは修理したり買い換えればいいというものではありません。つまりお金では解決できないことが多い。
多くの場合楽器はミュージシャン自身がカスタマイズしていたりすることもありますしそもそも全く同じ個体というものはないのです(電子楽器であっても!)
つまり買い替えたとしてもそれは解決策にはなりません。
とんでもない損害なのです
ところがお客さんだってもちろん悪気があったわけではない。むしろ機嫌よくしていたからこそおきた悲劇です。だから「なんで金を払わないといけないんだ?そんな大したことか?」みたいに逆ギレする人もいます。
これはフラットな会場で起きやすいトラブルでありスタッフの皆様には今まで以上に気を付けていただきたいことだと思っています
いくら保険に入っていてお金をもらえたとしても解決する話ではありません。
ちなみにぼくは某ホテルで演奏中喜んでくれたお客さんがぼくにビールをくれようとしてジョッキを直接ピアノの譜面台に置いたことがありました。
一瞬迷いましたが即座に演奏を中止してビールをピアノから下ろしました
ピアノはスタインウェイのグランドピアノ
中にこぼれてしまった場合その修理費は想像するだけで恐ろしい。。。
保険をかけていなかった場合お客さん自身にもとんでもない請求がいくことが想像されます
通常は演奏が始まったら天変地異や犯罪行為でも起きない限りは演奏をやめないのが普通ですが今回だけは見過ごせず中断しました。今でも自分の判断は間違っていなかったと思います。
マイクスタンドの間違った使い方
マイクスタンドの中央のバーがありますね
この下の部分が地面に接地しているとノイズが発生する原因になります
以前何度やってもマイクから変な音が聴こえるということで困っていたのですが実はマイクやケーブルには何の問題もなくマイクスタンドの設置方法が間違っていただけでした
足の部分の3点以外は地面についてしまうと振動がマイクにつたわりノイズの原因となります
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この状態になっている会場を非常に多く見かけます
ノイズが出なくても低音が異常に強調されたりしますので本当に気を付けてください
さて、細かいトラブルを思い出していくとキリはないですが楽器や機材で本当に大変な目にあったというのは今のところ幸運にもまだないかもしれません
どちらかというと人間的なトラブルのほうが大変かも(笑)
ということでまた機会があれば書いていきたいとおもいます
それではまた週末にお会いしましょう