2人展 『Reimagine』 | 一色一成×石橋瞭 インタビュー
お二人が出会ったきっかけを教えてください。
石橋さん 最初は SNS で知って作品が気になってフォローさせてもらったら、フォローを返してもらって。それからなんとなく SNS だけで繋がっているような関係でした。
一色さん その後ちょうどパークギャラリーで個展を開催することを知って、石橋さんの絵が僕もすごく好きな感じだったので、足を運んで、そのときに初めて本人とお会いしました。
石橋さん そうですね。その時に絵も買っていただいて、うれしかったです。
二人展はどちらから声を掛けたのですか。
一色さん 石橋さんからお誘いを受けました。その時すぐに返事をしました。ずっと自分の撮った写真をほかのだれかに描いて欲しいと思っていたのですごく嬉しかったです。しかも自分の好きな作家さんだったので、よしよしって感じで(笑)
石橋さん 一色さんに受けていただいて、すごくうれしかったです。
お互いの作品はどういう印象ですか。
一色さん 石橋さんは、頭の中で “旅” をしているんじゃないかなと。たとえば構図とか距離感とか。なんとなく僕の撮りたい写真とちょっと似てるとこがあるのかなとも思いますね。雰囲気というか捉えるものとか。タッチとか空気感、雰囲気がたまんないです。すごく好み。
石橋さん 一色さんの写真は “光” がすごく印象的で。僕は逆に影を捉えて描くので、一色さんの撮る “光” にすごく惹かれます。
一色さん そうですね。 自然と “光” を探して撮っている気がします。でも僕は石橋さんの絵に “光” をすごく感じているので、実際は “影”を描いてたのなら、逆に “光” をも感じさせてますよ(笑)
石橋さん なるほど、でも確かにそういうところもあるのかも(笑)
一色さん 実は最近 “影” を撮りたいなと思っていて、吉祥寺の公園に撮りに行ったりしたのですが、なかなか納得いく “影” が撮れない。結局じぶんは “光” を探しているんだなと思います。
石橋さん お互い “光” と “影” で逆を捉えているのも、おもしろいですね。
展示の内容を教えてください。
石橋さん タイトルの通り “ Reimagine ” がテーマになります。生成拡張 AI が日々進化する中で「写真」と「絵」という2つの異なる表現形式を通じて、新たな可能性を探ります。写真家の一色さんが捉えた旅の風景を、イラストレーターの石橋が新たな視点で再構築して、絵として表現します。 AI といっても、対抗する気持ちとかはなくって、自分だったらこうするぞという気持ちで自分が AI になったつもりで自由に表現した作品が並びます。
一色さん 僕は普段から旅に行くことが生き甲斐で、SNS などでは旅先で撮った写真をメインにアップしています。その写真の中から石橋さんに完全にお任せしてセレクトして描いたその写真を展示します。一緒に並ぶ写真と絵が孤立しないような展示方法を考えています。
石橋さんはどのような絵を描きましたか。
石橋さん 一色さんの撮った海外旅行の写真をメインに、自分の想像で新たに景色やモチーフなどをカスタムした作品を描きました。昔美術館で見た、ピエール・ボナールという画家のすごく好きな絵があって、一色さんの写真の中で融合できそうだとおもい描いたオマージュ作品などもあります。
石橋さん いるはずのないダルメシアンなど、割と犬を描き増やしている絵が多いですね(笑)ダルメシアン描くのが好きなんですよねー。
一色さん 左右で絵と写真を融合させた作品なども。感動!
今回は “モノクローム” の写真をセレクトして、カラーで描いた絵もあるんですよね。
石橋さん モノクローム写真を選んで描いた絵は2作品あるのですが、完全に想像で着彩しました。
一色さん たとえば建物の壁の色とか、実際に見た景色とは全然違いますね。でもそれが面白いというか。あと写真には写っているはずの建物や植物なども削ってたりしてますよね。
石橋さん そうです。ただただ模写しているわけではなく、自分の目で見た印象に残っている景色や想像のモチーフを合成したようなやり方もしています。
今回の展示をきっかけに挑戦したい仕事などありますか。
一色さん 旅の仕事に繋げたいですね。コマーシャルなどのクライアントワークに興味あります。
石橋さん 僕は普段、人物の挿絵などのアートワークがほとんどで。どちらかというと個人的には景色を描くのも好きなので、今回の風景画をしっかり見てもらいたいのと、風景の絵を描く仕事もきたら嬉しいです。それと実は人物画を描くのに照れを感じていたりします(笑)
最後におふたりから
写真と絵の組み合わせっていうのが意外とめずらしいんじゃないかなと思うので、完全に対比のようなお互いの要素を見てもらいたいです。ぜひ会場でいっしょに “旅” をたのしみましょう!
ありがとうございました!