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最終回 「何もない町ダイアリー」 by ハム伊藤
『何もない町』で働きはじめて半年くらいですかね。
ちょっと前に「もう半年、仙台勤務延長になった」とここにも書きました。
が、つい先日もう一転ありまして。
わたくし伊藤は、5月から何もない町を離れ、千葉県で働くことになりました。
青天の霹靂。
このあいだ多めに米買ったばっかりよ。
ここに引っ越してきた時は本当に何もなかった。
その何もないところが自分とかぶるなぁと思った。
俺には文化がない。
精神も技術も、好きも嫌いも、育っていない。
そんな中、この『居る人』での連載の話をもらい、何もない町から毎週文章をよせさせてもらい、スピンオフとして『何もない町ラジオ』を2時間生放送。
自分にとってはとんでもないことでした。
しかし。
そんな俺の発信することに反応してくれる人がいたり、それだけじゃなくて「楽しみにしてる」なんて言ってくれる人もいて。
ありがたかったです。
大仰ですがせっかくなので、なるべく正直に言おうと思うんですが。
仕事でミスばかりしてへこんで帰ってきた日に、温めた味噌汁をぶちまけたことがありました。
ふいに『死にたい』と思った。
切実ではなかった。
でも、嘘でもなかった。
死ななかったのは何故か。
例えば、それは何もない町ダイアリーへの『いいね』。
例えば、「今度こそはラジオ聴きます」という声。
『励み』でした。
他人からしたら吹けば飛ぶようなものかもしれないけど、俺にとっては確かなつながりでした。
いまだにこの町は何もない。
でも人がいる。
捨てたもんじゃないのかもしれない。
仙台からの『何もない日々』を読んでくれて、聞いてくれてありがとうございました。
感謝します。
ハム伊藤
1985年生まれ。NSC を経てコントユニット・ブルーベリーズを結成。解散後ラップユニット・ファストフードファウンデーションへ加入。130キロから70キロ減というダイエットの成功者でもある。
https://instagram.com/ham_no_ito
これまでの『何もない町ダイアリー』はこちらから !!
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