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自分ノート #02 | 個展のテーマを決めたこと | 藤本将綱

2024年2月。
パークギャラリーで個展をさせてもらえることが決まりました。その際に個展のテーマを決めたいと思いました。ひとつテーマを決めてからそれに沿った展示をしたほうが個展全体がまとまる気がしたからです。

ちょうどその頃、パークギャラリーのオフィシャルポッドキャスト『ラジオ耕耕』を聴いていたある日のこと。「劇場版 うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」について語り合うという予告がされていたんです。「うる星やつら」はラブコメの名作として知っていましたが、映画は初耳でした。

これは予習のつもりで観てみようと思い、実際に観るとイメージしていた「うる星やつら」と雰囲気が違う。常に不穏な空気が流れ続け、どこまでが現実でどこからが夢なのかわからない。不思議な話。おもしろい。素直にそう思いました。それで自分が描きたいと思っている絵というのはこういうことだと気づいたんです。

現実 / 夢、本物 / 偽物、時間や空間のズレ。

そういうあいまいなものが好きで、不思議な世界を描きたいと。

個展のテーマはそういう方向でいこうと自分の中で決まりました。
ただもっと具体的に絞り込みたい。

偽物が本物になりすます。けれどなにかがおかしい。
そういう奇妙でシュール、そしてポップさもある世界観を出そうという風に考えが進んでいきました。

それから今回の個展のタイトルである「流体から擬態へ」とたどり着くことになっていきます。

次回は個展のタイトル「流体から擬態へ」の意味についてお話しますね。

それでは、また。

11月6日(水)からはじまる個展『流体から擬態へ』に寄せて、作家の藤本将綱が自分のことを改めて紹介していきます。

藤本将綱 個展『流体から擬態へ』
2024年11月6日(水)~ 11月17日(日)
PARK GALLERY(東京・末広町 / 湯島)
東京都千代田区外神田3-5-20
入場無料 | 月火定休
営業時間 13:00-20:00(水〜土)12:00-19:00(日)

藤本将綱(フジモトマサツナ)
福岡県出身、在住のイラストレーター、アーティスト。ポップで夢の中のようなどこか違和感のある世界を描く。見るひとにいろいろと想像してもらえるような画作りを目指している。雑誌やweb媒体、音楽ジャケットなどのイラストで主に活動中。また展示などにも定期的 に参加している。
https://www.instagram.com/fujimoto_masatsuna
https://x.com/muukz

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