よむラジオ耕耕 #13 『大人になってまでグミを食べるとは思わなかった』
星野:さて、今週も相談のお便りが届いてます。
グミばっかり食べている
加藤:なるほどー。今月は世代や年齢についての悩みが多いねー。ちなみに投稿者と同い年の星野くんはどうですか、年齢に対してのジレンマとか感じます?
星野:同い年でもう同棲している人とか籍入れてる人とかがちらほらいてびっくりしています⋯。
加藤:入社2年目とかで、何となく未来が見えはじめているのかな⋯。それにしても入籍は早いね(笑)。
星野:早いですよね。将来を決めはじめてる人が意外と多くて、でもそういう人たちがいる反面で PUNIO の3人の中には、まだ学生もいるし、俳優やってるやつもいて。僕自身は就職はしましたが、このままでいいのかな?という気持ちは少なからずあります。
加藤:20代で早めに将来を決めるのと、迷っているののどっちが正しいの?とは思うね。
星野:悩みはとまではいかないですけれどね。ぼくらなりに今を楽しんでいるというか。
加藤:よくある話だけど「子どもの頃に思い描いていた24歳ってどんな大人だった?」て質問。
星野:ありますね。「もっと大人だと思っていた」ってやつですよね(笑)。
加藤:ぼくが子どもの頃の40代って子どもからすれば絶望的な存在で⋯。当時の親父よりも年上なんだよ。絶望的におっさんだったよね。でも今でもグミとかすごい食っちゃうなって(笑)。
星野:グミですか(笑)
加藤:大人ってグミとか食べないイメージだったよね。だから、子どもの頃から変わらないというか。子どもの時に思い描いていた大人になれているのか⋯。
星野:だいぶなれてないと思いますね。予想外のことが多すぎて(笑)。でも、子どもの時の方がしばられていたかも。
加藤:あーなるほど。大人のイメージね。確かに。24歳だと働いてるべきだし、企業とかで勤めているべきだって決めつけていた。選択肢が少なかった。
星野:僕の場合、24歳でバスケット選手になっている予定でしたから。
加藤:そっか、24歳ならまだまだ現役だもんね。そうかそうか。
星野:例えば加藤さんが僕ぐらいの歳に、思い描いていた40歳とはギャップは感じますか?
加藤:いやーもう全然ちがう。取り返しのつかない道を選んできた感がある(笑)。でも想像できなかった未来というよりは、想像できる範囲内で、想像を越えちゃった感じというか。宇宙飛行士になってるとかではない限り。
星野:なるほど。24歳になれば、まだまだ可能性はあるとはいえ、ある程度はその後の進路は固まってはいますもんね。でもまあ想像とは違ってくるっていうことか。
加藤:常に違うというか、常に想像できない。ただ「変な人生〜」って思っているのだけがずっと一緒というか。あくまで思い描いた通りにはならないというか。いまだにすごいグミ食うし(笑)。
星野:またグミだ(笑)。
加藤:グミをすごい食べてる人生だなあと思う。あとは40代になっても言うこと聞かないこともある。あとは寝坊もすれば、いちいち言い訳もするしね。そういうのはずーっとだよね。子どもの頃から僕を見ている人は何も変わってないなと思うかも。
星野:健康面の変化はありますよね?
加藤:そうだね。体は絶対に歳を追うごとに変わっていくからね。
星野:お便りに戻りますが「今を生きていることを噛み締めることができません」っていうのは共感できて、ぼくも時々不安になります。
加藤:年齢相応に地に足をつけるというかね。踏みしめたり、噛み締めたりということができないことだと思うけれど、そもそも「みんなできていない」っていうのが答えな気がするよね。リスナーのみなさんからもアドバイスをいただいているので、知恵をお借りしましょう。
加藤:いいね(笑)。
星野:いやあ、いいなあ(笑)。この遠くから声が聞こえてくる感じ。「大丈夫かも」ってなりますね。
加藤:今やりたいことをやるって確かに大事かも。
星野:「今」としっかり向き合うことが、地に足をつけることにつながっているかも。
加藤:今の自分に違和感を感じているということは、今の自分にできてないことがあったりとか、本当はやりたいけれどやれてないことがあったりとかがあるからだろうしね。後悔するくらいなら、「今」を自分で分析して、噛み砕いて、それではじめて悩むでもいいかもね。
加藤:おじさん的な発言になるけど、そんなもんじゃないと思うね(笑)。つまり「他と比べる必要はないんじゃないかな」と言うのがあります。年齢は特に。どっちかというと、比べなければならない相手っていうのは、仕事だったら同じ業界の先輩とか後輩とか。そのほうが気になるべきかなと思ったり⋯。
星野:なるほど。
加藤:若いかどうかって実はあまり関係ないような気もして。若い方が優れてい場合もあれば、若い方が稚拙な時もある。誰だってがんばっているじゃん。ぼくの業界、例えばデザイン業界だとしたら、若い子のほうが尖ったデザインを出してきたりとかあるだろうし。何となく年齢で上とか下とかではなくて、自分の所属している世界や社会、小さなコミュニティの中で、必要な要素のみを自分の成長のために気にかけていたほうがいいんじゃないかなと思う。
星野:つまり目の前にあることをやると。
加藤:そう。ノスタルジックにひたっている場合じゃない。とはいえ、焦るのはいいと思う。20代がどんどん成長して活躍している社会だし、身体が丈夫な若い時にがんばるべきだし。30代になったら嫌でも落ち着かないといけないし体もそうなってくる。今からキャリアプランを立ててもいいだろうしね。だから、ただ数字として「24歳とか30歳」というよりも、年齢なんて関係ないと割り切って、もう一歩先に踏み込んだ方が人生としてはおもしろいかもしれないね。自分が今いる場所が、どういったところなのかというのを知るための数字や年齢っていうのは大事だけれど、それに対してあーだこーだというよりは今やらなきゃいけないことをやるというのがいい気がするね。って、みんなが言ってます(笑)。
星野:みんなの意見なんですね(笑)。
加藤:おじさんの総意です(笑)。
星野:みんなからお便りもらうの楽しいですね。まさに「3人寄れば文殊の知恵」というか。いろんな人が意見を持ちよることで、より大きな答えに近づけるというか、僕らが想像し得なかった答えというものが出たりしますね。
加藤:ぼくらが困ってしまうような質問でもいいのでどんどんお送りください。個人的にはものづくりや、創作に対する悩みなんかがもらえると答えがいがあります! ギャラリーでの作品の楽しみ方とか。パークについての質問もどんどん耕していけたらと思っています。
県民性と人間性
加藤:ちなみにいろいろメッセージもらうだけもらっているけれど、星野くんは気になってるトークテーマとかある? 耕したいジャンルというか。
星野:耕したいジャンルかあ⋯。それでいうと、僕は、関西人らしさ、東京出身らしさ、京都人らしさに例えられるような、いわゆる『県民性』とかってあるじゃないですか。
加藤:その土地の香りというかね。
星野:食事にしても、方言にしてもその土地ならではの文化が確実にあって。もっと言えば県という範囲ではなく、町とか村とかによっても違うと思うんです。みんながそれに対してどう思っているのかを聞きたいですね。僕は日本が好きだし、旅が好きなんですけれど、まだ知らないところもあるから。だからいつか訪れた時に、その土地のことをもっと知ってたらもっと入り込めるなあと。
加藤:例えば僕の地元は山形なんだけれど、東北は雪深いからガマン強いとか、雪が積もるせいでひととのコミュニケーションが1年の大半で取れないからシャイだとか、苦笑いして終わらすとか、優しいとか。土地の環境が県民性になっていくというのはあるんじゃないかな。
星野:県民性の「あるある」というよりも、もっとディープな話が聞きたいですね。そのひとの暮らした土地が、そのひとを形成するということ、結構あるんじゃないかなと。
加藤:あるかもしれないね。例えばパークギャラリーで人気の作家さんって東海地方に多いんだよね。あとこれはあるあるだけど、歌手とかタレントは福岡が多いとか。それって実は東京に対するアンチテーゼ(反体制)でもあるよね。あっちはあっちで都会だし、海も山もあって食材はあるし、東京にはない豊かさがあるかもしれない。ぼくは大阪がすごく好きなんだけれど、行くたびにここは本当に自然と独自の文化が生まれる街なんだろうなと心の底から思っていて、東京では体験できない文化が大阪にはあると思う。東京は各地の魅力を薄めて集めてきたみたいな感じがどうしてもしちゃう。だって都外からやってくるひとが多いから。それくらい地域性というのは大事だと思う。ぼくらが拠点を持っている東京の東の方は地域性を感じられるけれどね。
星野:では7月はお便りでみなさんが住んでいる町について募集しましょう。あなたの町の魅力や、その地域の特徴、不思議な言い伝えなどなど。
加藤:ぜひみなさんの町の自慢をしてください!よろしく!
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