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妄想絵日記の木川田みりです #06 | 1/3(水) のこと
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祖母の家に行った。
いつも通りお茶を飲みながらたわいもない話をしていると、ふと、学生時代に祖母の誕生日に描いた彼女の似顔絵のことを思い出した。
その絵は、キャンバスに絵の具で描かれており、私は当時、自分の画力を認めてもらいたいという気持ちもあり(絶対あったと思う)、祖母の顔をリアルに再現しようとして、特に顔のしわを細かく表現した。
その絵を渡すと、案の定祖母は「こんな顔じゃない!」と言って笑いながら泣き、絵を逆さまにして箪笥と壁の隙間に隠してしまった。
そんなことを思い出していたら、目の前の祖母の額の溝がみるみる輝きだし、蛍光灯よりも明るい光で私を照らした。思わずのけぞる私に、祖母は「歳を重ねるのも、悪くないよ」と言って笑った。
ー 木川田みり
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木川田みり(きかわだみり)
1996年生まれ。東京都在住。作家、イラストレーター、UIUX デザイナーとして活動中。2022年に初の個展『熱いお湯で洗濯したら縮んじゃった』を開催。近年は、触れ合った言葉から妄想を繰り広げた「妄想絵日記」を日々手にする「レシート」の裏に描き、instagram や X にて毎日更新している。
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