猫背で小声 | 第3話 | 背負うのは ランドセルより 背徳感
少年早々、学校に行くことを諦めたぼくですが、
当然家から出ないわけです。
なにが楽しみかというと、朝のスポーツニッポンの野球欄と
お昼の『笑っていいとも』でした。
新聞はプロ野球の打撃30傑で、難しい選手の名前(八重樫とか屋敷)を漢字ドリルとして覚えたり、笑っていいともでは、ノーマルな小学生なら風邪で休んだ時にしか見れない『テレホンショッキング』が毎日観れるというのが嬉しかったです。
ぼくの中で、不登校という「背徳感」が少し好きだったのかもしれません。
背徳感を得られる薬を、毎日飲んでいるような日々でした。
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日中はテレビをワンサカ見れるので、
今度は深夜番組を見てやろう、と画策しました。
昔ウチは、ご飯屋さんをやっていたので、お店にテレビがありました。
店の営業終了後、息を潜め、暗くなった誰もいない店内の電気をソローッとつけ、静かにテレビの電源を付けることがありました。
電源を付けると、お店の営業中の名残か 音声が MAX ということが多々あったため、『電気』と『電源』と『音声』の3点に 全集中 して夜更けのテレビを見ていました。
深夜に放送していた「オールナイトフジ」や「11PM」といったエロ番組で、女性のおっぱいとか水着姿をガンガン見ていたので、ノーマルな小学生より性の目覚めは早かったと存じます。
おっぱいという優良コンテンツを見つけてしまったぼくは
深夜番組にハマりました。
篠原涼子が東京パフォーマンスドール時代に出ていたド深夜の番組も見ていましたし。ホント「夜には夢があるなあ」と少年Mは感じていました。
この先、この夢はいつ実現するのかなあ、と希望を抱きながら、不登校、背徳感という媚薬に浸っておりました。
ここで川柳
A(ええ薬)B(媚薬となった)C(深夜なり)
D(どや !! )
自己満の締め !!
/ サポートありがとうございました \
近藤 学 | MANABU KONDO
1980年生まれ。会社員。
キャッチコピーコンペ「宣伝会議賞」2次審査通過者。
オトナシクモノシズカ だが頭の中で考えていることは雄弁である。
雄弁、多弁、早弁、こんな人になりたい。
https://twitter.com/manyabuchan00