まあ、その、いろいろ #101 | 山に登る理由(かとう)
ずいぶんあいだがあいてしまった10分日記。10分だけでいいのに、日常の中ではなかなかその10分だって捻出できないものです。
「あと10分寝かせて」の「あの10分」はとても貴重ですし、パズルゲームで秒で溶けていくあの10分もまぁ同じ10分。事実。ファクトとしての10分。
と、こんな話をしている場合じゃあない。貴重な10分で大事な話をしようとしている。
先日、2000mクラスの岩山に登っていて気づいたのですが、ぼくは山からの絶景を見たいのではなく、絶景と絶景のあいだの、誰も写真や映像では切り取ってくれないであろうアノニマスな風景を楽しんでるんですよね。ずっと絶景を見に行ってるのかと思ったらちがった。
A地点からB地点へ移り変わる、そのあいだの呼び名のないアノニマスな瞬間や時間に近づいて、触れて、そのてざわりを確かめるために山に入っているんだと心と体が理解しました。つくづく、間(あいだ)はおろか、余白とか、無駄とか、隙間とか、より道とか、そういうものが好きなんだと実感しました。
今度、山にいく理由を聞かれたらこう答えようと思います。
まあ、その、いろいろ。
泣いても笑っても10分。
PARK GALLERY
ディレクター加藤淳也
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