EVERYTHING FLOWS #90 by illustrator はるやまひろし
ー こだわりのない、こだわりが詰まった音楽がぎゅっと詰まっている。昼下がりに寝っ転がってのんびり聞きたい。
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2023.3.1(WED)
ARTIST : THE PASTELS / TENNIS COATS
ALBUM : TWO SUNSETS
🎧 The Pastels & Tenniscoats『Vivid Youth』
1981年にスティーブン・パステルを中心に結成にれたスコットランド・グラスゴーの伝説的バンド『ザ・パステルズ(The Pastels)』と、1996年にさやと植野隆司の2人で結成された日本のユニット『テニスコーツ(Tenniscoats)』による2009年発表のコラボ盤『TWO SUNSETS』。
わたしがこの盤を聴くきっかけになったのは、ここ2年くらいのマイブームでよく聴いているファイバリットバンドの1つ、ザ・パステルズの音源を出来るだけ全部聞こう!と思ったところから。オリジナルアルバムで楽しんだ後、続けてサントラ、リミックス盤、コラボ盤と探るうちに、日本のポップユニットであるテニスコーツとのコラボ盤である『TWO SUNSETS』と出会った。
🎧 The Pastels & Tenniscoats『Song for a Friend』
どちらのバンドも緩やかでオルタナティブなバンドであることは知っていたが、コラボレーションで合わさると、さらにまったりゆったりする音楽になる。最初はぼんやり間延びして、気が遠くなるような感じがしたものだけど、聴いていくうち、それが両バンドの持つ気持ちの余裕にも思えてきて、心地良いものに変わっていった。気がついたら何度も繰り返して聴いていたんだ。
稀有に自然体で有機的なバンドである2つのグループが出会った緩やかなるドキュメントが記録されている。
🎧 Tenniscoats『Baibaba Bimba(A Take Away Show)』
フランスの映像作家、ヴィンセント・ムーンによる企画『A Take Away Show』とテニスコーツのビデオ。この映像が好きで何回も観たなぁ。これぞフィールドミュージック。
心のもちようで全ては音楽と詩になるのだな。音楽っていいなって思う。
頭でっかちなものじゃないんだ。
テニスコーツとヴィンセント・ムーンによる幸せな出会いの映像記録。
🎧 Tenniscoats feat. ICHI / 光輪 @ 森、道、市場 2016
今回の記事に取り組むにあたって、テニスコーツのビデオを観ていたんだけど、見逃せない映像がけっこうあった。見逃せない瞬間、といってもいいかもしれない。そのうちの1つ。とてもいいライブ。
『光輪』の詩世界と音楽に心が動く。生きることと世界は脆くて後戻り出来ないことを突き付けられながら、繰り返される反復を聴いてるうちに清々しく、芽生えの季節の気配がしてくる。
人それぞれで解釈できるシンプルな詩なのでゆっくり出来る時に聴いてみてほしいです。
浮き世ばなれしたようで音楽に寄り添う、さやさんのパフォーマンス。植野さんのギターのシンプルで豊かなこと!素朴な歌も素晴らしい。客演の ICHI さんは初めて知ったけど、とても良いキャラクターのトランペットを吹く。
リラックスしたライブ会場・オーディエンス・時間と、音楽のお互いが、同じテンポで歩き寄ったかのように息がぴったりだ。
テニスコーツが会場を後にする時、一期一会のさようならの爽やかさが気持ちいい。
次回もお楽しみに!
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