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【 最終回 】 妄想絵日記の木川田みりです #21 | 7/28(日)

展示の最終日、営業終了時間の20時を迎えた。
お疲れ様!とお世話になったギャラリースタッフの2人が駆け寄ってくれて、背中とお尻を支えて胴上げ(のようなもの)をしてくれた。

今回の PARK GALLERY での展示は、昨年の3月から始めたレシートの裏に書いたおよそ500枚の「妄想絵日記」をメインにした展示だった。展示期間中、会場の壁にペタペタと貼られた妄想絵日記たちは、扇風機の風にひらひらと靡いて、私の家に滞在していた時とはまた違った、涼しげな表情をしていたのが印象的だった。

「独りよがりにならないように」

これは私が常に気をつけていることでもある。絵を描く上で、何かを伝える上で、自分は地球上に存在する多くの人間のうちの一人なのだ。それをあくまで謙遜としてではなく、ただひたすら自覚していたい。そしてそう思いながらも口の端の方で少しだけ微笑むことができたらいいなと思う。
 
7月ももうすぐ終わりだった。
末広町の一角で、私は大きな空の切れはしを胴上げした。

ー 木川田みり


全21話、ご覧いただきありがとうございました。引き続きバックナンバー公開中です。本家・妄想絵日記もインスタグラムにて更新されてます。これからもおたのしみください。
⛱️ https://twitter.com/sarasaranokami2

木川田みり(きかわだみり)
1996年生まれ。東京都在住。作家、イラストレーター、UIUX デザイナーとして活動中。2022年に初の個展『熱いお湯で洗濯したら縮んじゃった』を開催。近年は、触れ合った言葉から妄想を繰り広げた「妄想絵日記」を日々手にする「レシート」の裏に描き、instagram や X にて毎日更新している。
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