さにさ

3食カレーでも大丈夫な方の人類です。

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マガジン

  • 感情の短編小説

    ひととひとの間に生じた感情に関する短編小説です

最近の記事

みんながみんなインスタに夕焼けの写真をあげてるから、今日の夕焼けの全てが切り取られてそこにしまわれているのかな、と思っている

    • 4つ隣の部屋で火事が起き、ひと部屋丸ごと燃えた

      火災については死者・怪我人なし、アパートの一室が全焼。 これを書いている自分は、持ち物も全て炎からは免れました。部屋はいまだにすこし焦げ臭い気がします。 火事からしばらく経ちました。この火事は特にニュースにもなっていないようです。当日〜翌日に書いたメモが残っていたので、若干修正を入れ、基本その時に書かれたものをほぼそのまま出しました。 ・深夜1時ごろ ・シャワーから出ると、浴室の外からアラームのような音が 最初はiPhoneが鳴ってるのかと思ったが違い、よく耳を澄ますと

      • 備忘録

        2023/8/18 ガリガリ君が小さくなったのか、自分が大きくなったのか分からないけど、子どもの自分には過ぎた大きさだったのでいまが1番ちょうどいい 大人になったな 2023/8/23 よく考えたら、スペースXの時点でもうTwitterが Xになる布石が打たれていたんだな 2023/8/28 東京に住んで30年近くになるのだが、いまだに豊島園と後楽園がごちゃごちゃしている 税理士が就いていない方が後楽園、というのは認識しています 2023/8/30 新宿中央公園の六角

        • 通勤アイス【短編小説】

          ふと顔を上げると、同僚が背中を丸めて歩いていた。 去年、中途で入ってきたばかりの彼女は、毎日きっかり始業1分前にタイムカードを切る堅実な社会人だ。 だから、こんなにも早い時間に、こんなところを歩いているはずがない。 しかし、ピッと張ったクリーム色のワイシャツ、小さめの紺のリュック、揺れる低めのポニーテールは、確かにあの同僚に違いない。 今日みたいな特に眠くて気怠い朝に、普段は仕事外で殆ど話さない同僚と接触するタスクを負うのは、まあまあ気が重い。 しかし今朝の彼女は妙に歩く

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        • 感情の短編小説
          3本

        記事

          広島へ

          1日目早起きは出来ず、7時くらいにふらっと家を出る。 寝ぼけ眼の母はマスクを渡して、ふわっと手を振って見送ってくれた。 通勤ラッシュよりほんの少しだけ早い電車は、その分だけ呼吸が楽にできるほどの余裕があった。 席に座れた幸運なサラリーマンの小さないびきが聞こえる。 動物にぶつかったらしく遅れている電車。本当にここは東京なのかと笑い合う声が響く。 * 東京駅に着く。工事中の構内を彷徨いつつ、東海道新幹線の乗り場前へ。 事前にスマホから登録しておいたICパスをタッチすれば、

          ゴジラは見ている【短編小説】

          先輩の右耳にみっつのピアス、そのうちのひとつはよーく見ると微妙に不自然な場所にある。 先輩のピアスは、広めの耳たぶに三角形。 ふたつは耳たぶのラインに沿って上下に。 そして、その不自然なもうひとつは、その2点の垂直二等分線の上、耳たぶと顔のラインの境界ギリギリくらいにあいている。 普通は耳たぶに沿ってみっつ仲良く並ぶんじゃないのか? 普通と言っても、私はピアスをあけたことも、ピアスをバチバチあける知り合いもいない。もしかしたら耳たぶに夏の大三角形を指差すのが今のトレンドな

          ゴジラは見ている【短編小説】

          615 【短編小説】

          吉祥寺駅北口の鳥貴族でしこたま飲んだ帰り道。 白い息を吐きながら、こいつは男と電話をはじめた。 無事に帰れるか、見守るためだけに後ろをひょこひょこついていく。なんと滑稽なことだろう。 昔々、自分でも思い出したくないほど昔、タバコを吸っていたことがあった。 そんなことを呟いたら、私もタバコ吸ってみたいだなんて酔った勢いで言われた。 若かりし自分はイキリにイキってピースの青箱を吸っていた。 今でも時々、コンビニ横の喫煙所で吸うこともあった。 でも、このあいだその喫煙所は撤去さ

          615 【短編小説】