キャルってそんな嫌なやつか..?と思う私とタイタニック

タイタニック続き。

四半世紀ぶりにみたタイタニック。
嫌なやつと思っていた婚約者キャルだったが、そんな嫌なやつか..?

そもそもジャックとローズを純愛だと幼少期は認識していたが、不貞行為もいいところ。
入籍をしていないにせよ、やっていることは昼顔と同等。

ローズにおいては自分の部屋に招き入れ、(この客室代を支払ったのはキャルに決まっている)着るのは宝石だけよ。などと誘いに近いことを言い裸体デッサンさせるのはどうなのか..。

そしてその絵をキャルに叩きつけるなんて鬼畜の所業。
情事中の写真見せられたようなもんだ。しかもジャックからではなくローズから..?かわいそすぎる。

そんな仕打ちをされるほどのことをしたか、キャルは...

経済力はあるし、ローズのことは愛している。そんなに窮屈な思いもさせてない。

ローズの母は貴族の生活を捨てることを恐れていたが、彼女にもこのマインドが少しでもあればキャルとはうまくいっていたはず。

ポッと出の男に婚約者を寝取られたら手錠で繋ぎたくなるし、発砲もしてしまうでしょうよ、、。


しかしキャルは浮気者ローズをボートに乗せようとしたり、翌日は生存者にローズはいないか探していたり、優しいやつじゃないか。

株で失敗して自殺したとか言っているが、ローズのせいで病んでたんじゃ..とも思った。

もしどこかのタイミングでローズが、謝罪をすれば、彼は不貞を許し結婚したんではないだろうか。

体裁を守るためかもしれんが、なんたる器の広さ...。

ここで少し前にあったタイタニックの特番とことを思い出した。
沈没間際に、はぐれた旦那を探しに船に戻るか、救命ボートに乗って生き残るかを迫られた女性とその子供達の話があった。

子供は娘とまだ生まれたばかりの息子の2人。

悩んでいると娘がパパを探しに行こうと言い、それを聞いた女性は船に戻り、無事旦那と再会を果たす。
そして最期は家族3人でタイタニック号と運命を共にしたという内容だった。
(赤ちゃんだった息子はメイドと共に救命ボートに乗船し生還)

最後は3人で照明弾か花火を仲睦まじく見ていた、と美談のように再現されていたが、現代ならば、この母親に非難殺到であろう。

分別のつかない未就学児の言う通りに動き、みすみす死なせてしまったのだ。

娘の「パパに会いたい」には、自分や母の命の重さは全く含まれてなかったはずだ。

私はこの時、「女性である弱さ」を感じた気がした。

もしかしたらこの頃の女性はローズの母親のように男性に依存することで生きていたのかもしれない。

船に戻った女性は、主人という拠り所を失った後に子供を育てていく未来が全く想像できなかったのかもしれない。

男の子をメイドに預けたのは世継ぎのつもりだったのかは分からないが、そういう時代の女性の弱さを少し感じてしまった。

この女性が弱いんじゃない、時代が、男性が、環境が、彼女たちの立場を弱いものにしたんだろう。

そう思うとローズは強い女性だな。と。
現代の女性の考え方に近いのかもしれない。

キャルのような男性は現代にも居るだろう、そしていい旦那さんだね〜と羨ましがられてそうだ。

私のタイタニックの感想はこの25年で成長したかは不明だったが、過去の自分や当時の母、当時の祖母と対話しながら見ているようで楽しいものであった。

当時の母とあまり変わらない年齢になった私。当時の私とあまり変わらない年齢になった娘。

遠い昔のことでもこの前のように思い出してしまうのはローズも私も同じかもしれない。

視聴後、主人が言っていたのだが例の窓手形の手は監督のものだそうだ。なぜ..なぜローズにしなかった..。

おじさんの手だと思うと少しだけ見方が変わりますな、窓手形。

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