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MLMの営業戦術について考える
マッチングアプリを使っていたら、今度は「マルチレベルマーケティング(MLM)」を紹介されてしまいました。
「なんだろ、引き寄せる力があるのかな・・・」
社会人になったら一度はMLMを紹介されると言いますが、僕は人生2度目です。その特徴がなんとなく分かってきたので、せっかくなのでその営業戦術について考えていこうと思います。
MLMってこうやって営業してるんじゃない?
という話です。
※MLM全てが悪い訳ではありません。一部の人だけが得するビジネスモデルに限って話をします。
▼▼▼
①きっかけづくり
MLMは旧来の友人をターゲットにすることがほとんどですが、近年はマッチングアプリも多用されています。
私の場合は、マッチングアプリでした。
僕「どういう仕事されてるんですか?」
相手「全国で事業の立ち上げをやってます!」
僕「え、なんかすごいですね!」
相手「いえいえ!やろうと思えば誰でも出来ますよ!」
僕「ほんまに?そういうもんですかね?笑」
相手「もしご興味あれば直接会ってお教えしますよ!」
僕「ぜひ!」
相手「一緒に事業盛り上げてる人も紹介します」
こんな感じですね。
ちょっと怪しいなぁ…と思いながらも、好奇心旺盛な私は興味本位でその方と出会うことにしました。
②出会い
きっかけを作ったあとは、対面の出会いを求めます。
待ち合わせ場所として指定されるのは都内のカフェが多いイメージです。まずは相手と打ち解けることを目指します。出身のことや仕事のことを話して打ち解けたころ、同じ事業を立ち上げている方が現れます。
私の前に登場したのは、髪は短髪をジェルで固めて、紺のビジネススーツを着て、赤いハンカチーフをポケットからチラ見せしてる、いかにもな青年でした。
MLMを紹介する人はとにかく自分の外見を気にします。「俺金持ってそうだろぉ!余裕あるんだぜぇ」という雰囲気を出してくるのです。
その青年も同じオーラを持っていました。
③ヒアリングタイム
席に着くと挨拶もそうそうに、ヒアリングが始まります。10分間ぐらい相手の話を聞くことで、相手の緊張をほぐし、自分は安全な人間ですよ!とアピールするのです。
また、相手がどんな人間か知ることは自社のサービスを紹介する上でも重要です。もしも同業者だったら、それは規約違反になる可能性もあるからです。
どこに住んでいるのか、どんな仕事をしているのか、仕事の大変さはどうか、休みの日はどうしているのか、などなど。相手の個人情報をとにかく収集します。もう聞くこともないぐらいヒアリングした後で、会社の説明をはじめます。
と、その前にスマホをしまうように促します。
表向きは説明に集中するためですが、実は提案書の情報が流出することを防ぐためでもあります。スマホで写真を撮られたらまずいこともあるかもしれません。
相手がスマホをしまうのを確認したら、本格的な説明開始です。
④不安を煽るデータを提示する
まずは、世の中の社会情勢の話から入っていきます。
老後2000万円問題とか、お金が上がらない仕組みだとか、世の中のネガティブな側面を集めたデータを示します。
このあたりは保健営業と似ています。
世界がこのように変わっている、将来の対策を取る必要がある。相手の不安をとにかく煽っていきます。不安を十分に煽ったところで、その解決策を紹介します。
④自社サービスの信頼性を証明する
解決策としてMLMのサービスを紹介します。
ただ、MLMはネズミ講と言われるように印象が良くありません。そこでまずは相手のMLMに対する懐疑心を取り払います。
具体的には、世の中の大企業でもMLMサービスをやっているだとか、自社の経営者は優秀であるだとか、社会的な信用も強く得ているだとか、有名な賞を取っているだとか、兎にも角にも「大丈夫だよ、怪しい組織じゃないよ」ということを紹介します。
しかし、ここでデータを良く確認してみると、2013年のものだったり、所々突っ込みどころがあります。そのあたりを突っ込むと濁します笑
⑤相手の集中力を奪う
いきなりお金の話はしません。
その前に相手の集中力を奪っていきます。その手段として、全然どうでもいいところで時間をかけた説明をします。
私の場合は扱っている商品について説明を受けました。
「確かな効果のあるスーパーフードだよ、このスーパーフードには〇〇という成分が含まれている。この成分が腸に吸収されて、〇〇という効果があるんだよね!」
こんな話を1つ5分×10セットぐらい話します。
ビジネスの話は突っ込まれると面倒なので、ここで時間をとって相手の集中力を奪う作戦ですね。
⑥ビジネスの仕組み(儲かる仕組み)を説明する
相手の集中力を充分奪えたと思った後は、具体的にどうやって儲けていくのかを説明します。
この説明は一度で理解できる人はいません、まじで。
それぐらい複雑です。
でも、綺麗な数字をならべて、「理解できますよね??」という雰囲気で相手にストップをかけにくくします。
私が紹介されたサービスは4種類ぐらいの収入源があるようでした。その一つ一つがとても複雑です。こんなの一度で理解できるわけありません。
所々無理わかんないと言って再度説明してもらいましたが、結局、具体的にいくらのお金が手に入るのかがよく分かりませんでした。
⑦より具体的な戦略を説明する
相手の不安を煽り、その解決策としてMLMが効果的であることを立証する。そして、相手の集中力を奪い、会社のビジネスモデルをわかった気にさせる。
その上で次のステップに進みます。
より具体的に「あなたがどう行動すれば良いのか?」について話していきます。
ここからは紙とペンで説明します。
このあたりはデータとして残しておけないからでしょう。会社とは別の非公式データで具体的金額ものっているので、バレたらまずい的な感じかもしれません。
そして、ここで相手が納得してくれれば、事業説明会に招待します。
基本的に組織内の偉い人の公演です。私はこんな風に成功しました的な自慢話を聞かせて、このビジネスで生まれる夢を見させるのです。
そして、その空間で契約成立に持ち込むのです。
契約の様子がどんな感じなのかは、YouTubeとかで検索すれば見つかります。結構強引に、人の情を盾にして進めます。
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ここまで、MLMの営業戦術について書いてきました。
あくまで私が経験したことがベースに考えただけなので、全てがこの戦術という訳ではないと思います。中には本当に良いサービスもあるかも知れませんので…!
何かのご参考になれば幸いです!
そんじゃまた明日〜!
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