四国八十八ヶ所に行ってきた③
三泊四日四国八十八カ所巡りは残り45寺を残して三日目に突入。
一日ずつ書いていこうかと思ったんだけどどうにも文章が長くなるとだらしないものになりがちなので、今回からは飽きたところで公開する。アマだなぁ。
三日目は全行程約300km。目に見てわかる短さ。
愛媛の残りと香川のちょろり。
スーパーホテルの朝食は一階で簡単なバイキング。
旅籠屋に比べれば健康的でワクワク度が少しあがるラインナップだ。
パンだってさ、セブンイレブンのやつじゃないよ。
でもあんまり朝食って感じの並びじゃないし、このくらいの背伸びなら旅籠屋のパンくってしみじみした方がいいと思うけどね。賛成。
そうして出発時刻は7:00。
この日はいきなり50kmの長距離移動で大宝寺からスタート。
いよいよ44番。折り返し。
続けざまに45番岩屋寺が登場。これまた13kmだが山道の大移動。
45番は水曜どうでしょうで大泉さんが悟りを開く寺。悟りを開くも嬉野さんのクリームパンを勝手に食べてしまいひともんちゃくする「岩屋寺騒動」というのはおなじみだ。
急ぐ我々にもめてる暇などない。
本来は本堂まで駐車場から10分以上かけて歩くのだが、途中にあった「岩屋寺」とわかりそうな石碑でごまかす始末。ポーズばっかし手あわせちゃって。
そして続く浄瑠璃寺を終えて約1kmしか離れていない八坂寺へ向かう我々。
お遍路は近くにいくと大体のものは道路標識の横に「八坂寺←2km」のように標識が出てくる。これがまぁ正しい。工事状況もふまえて指示してくれるのでカーナビよりも近くまで行ったら看板を信じる方がおすすめだ。
八坂寺は浄瑠璃寺からすぐだが、こういう時が厄介で、近いがゆえに看板を見つける暇がなく、また、四国の山岳地帯は車通りも少ないので我々は八坂寺で曲がるところを通りすぎてしまったのだ。
左折すべきだった、ということですぐさま次の道路を左折。
これがとんでもない過ちだった。
道路ではあるものの5mも進んだらあぜみち同然で、しかも道が伸びている先が八坂寺につながる通り過ぎた道路かと思いきや、小さい丘なのである。丘にいければまだしも、丘に向かうカーブを曲がれば車がこすれることは確定の狭さ。
右も左も動けなくなったのだ。
道路的にはY字になっており、Yの下から侵入して、頭が左上へ曲がろうとしている最中。その左上の先が小さな丘につながっている。右上はほぼほぼあぜみちで、たんぼの農家らしき家が遠くに見える道。道幅は軽トラっピッタリの幅で、何もないところを軽トラが何度も通った結果道みたいになっている状態だ。Yの右下空間はたんぼ。左下空間はガードレールだ。
さて、この一大危機に人は失敗を重ねる。
頭から左上へつっこんだ我々は
「カーブは無理だ!」
と曲がりかけた時に気付いた。そして
「一度おしりを(Yの右上に)いれて、切り返そう。」
そう考えたのである。そして迷うことなく行動するも、まずおしりにいれることが至難。前のカーブが限界にあるので細かく細かく展開するはめに。
なんとかおしりをいれたところでYの下へ頭から出ようとしたがこれもまた狭いのなんの。一回で切り替えそうもんなら頭はガードレールにこするし、車体の左はたんぼの区切りとして隆起させている泥まみれになる。
しかもここで運転しているのが日常で最も運転していない男、ゴーンだ。
聞いたらこいつ、最後に運転したのが二年半前の四国だっていうじゃないか。
切り返しをはじめたらいきなりブゥゥゥォン!って発進するし。「まだハンドルまっすぐ!」って言ってるのに右にきりだすし。そのくせ「もう前から出ちゃおうぜ!」とかでかいこと言うし。ほんとにゴーンなのか。
この未曾有の事態についに運転手以外全員が車外へ降りることに。
のっぽくんは後方、長崎くんは大通りの車、私は前方を見張る。
車はYの右上に頭、下の道におしりが入り、バックで大通りへ出ることに。
私「右にきって。右にきって右にきって。」
のっぽ「戻してハンドル戻して。」
ゴーン「・・・」
斜めにバックした車体がガードレールへぶつかりそうになる。
私「ちょい右にきって。」
ブオオオオン
私「右にきって!右に!」
ブオオン
のっぽ 私「「「ストップストップ!」」」
車体とガードレールの間30cm。
私「あんま、下手に、きんないで!指示、のっぽの指示、あるまで!」
ゴーン「・・・」
私「一回前でる?一回前でよう。一回。左左左!左!」
車はY字の左上に頭、下の道におしりの状態になった。
私「じゃゆっくり戻って!ゆっくり!」
ゴーン「・・・。」
私「じゃゆっくり戻って、左きって、ゆっくり、ゆっくりゆっくり。」
のっぽ「ちょい戻して・・。ちょい。」
車はじわじわとバックするうちに畑につっこみそうになり、Yの左上をそうガードレールに頭がこすれそうになる。
ゴーン「・・・。」
しかしそこに拍車をかけるように車が曲がりながらバックをはじめる。
私「あーきんないで!きんないで!!きんないで!!!!左きってえ!!まっすぐにしてぇ!!」
のっぽ「おおそのまままっすぐ。」
私「ゆっくりゆっくりゆっくり」
ようやく車がY字の中央に位置し、うまく道路へとバックしだす。道路に車の通行はなさそうだ。
のっぽ「ゆっくりゆっくり」
ブォォォ。
ようやく道路へ車体が全部脱出し、車が進行方向をむく。
のっぽ「乗れ!!!!」
バタン!
バタン!バタン!
ブオオオオオオオ
のっぽ「岩屋寺片道分」
ゴーン「あぶねぇ~~」
長崎君「65-70が消えた」
私「死んだと思ったなぁ」
この日4寺目にしてとてつもない疲労をおった我々だった。
ぜひ看板を増やしていただきたい。
あと、普段だったら絶対のぼらないような細くてきつめのカーブがある道をルートにしないでいただきたい。間違えちゃうから。全員が全員に怒鳴りあっちゃうから。
50個寺を回ったって、道を間違えるし、人に怒鳴る。
車で道を間違えちゃうんだもの、仏の道だって絶対間違えてるんだろうな我々。
はい、飽きたので終了。