アクアドルフィンランドに行った話
私が銭湯に行く場合、二通りの手段がある。
1、電車
2、車
だ。
2の場合は家からスタートするのでもちろん江戸川区の銭湯に行く。相手が決まっているのだ。
瑞江の彼は王様だ。私たちの中でズルが許される椅子に君臨している。もちろん反抗したことだって何度かあるが、なまじ頭脳明晰な王様は足元をすくわれない。それで時々褒美をくれるし、農民の手伝いとかもしてくれるんだから、多少の横暴も許さないといけない。だめだ、手のひらの上だ。
そんな王様と私は家が近いので、会社が終わって家で飯を食べて風呂へ行くというパターンが存在する。これが一番金のかからない流れ。
強いて言えば車で行くので帰りに神社へ寄り道してしまい、結局21時に家を出たら帰宅が24時前になることが難点だ。
お笑い芸人はこういう時に「これも芸の肥やしだ」と言ってしまえばいいので楽だ。いや、最悪だ。
というわけで今回向かったのは
アクアドルフィンランド
だ。
駅は京成立石駅。
ここで、
あれ?立石って、葛飾区じゃない?
という葛飾区民がいるだろう。その通り。
王様カーはその頻繁な凱旋により、江戸川区の主な銭湯は抑え終わってしまったのである。
特に露天がある風呂を中心に攻めたので、江戸川区で露天風呂があるところで王様のつばがついていないところはないぞ。
さぁ、次は葛飾をわが領土へ。
ちなみに葛飾区も結構ナイス銭湯揃いなので、攻めがいがある。
今回はサウナを目当てに絞った結果、24時まで空いているアクアドルフィンランドに決定。
サウナに行きたい時、重要なのは
別料金か
水風呂があるか
だ。特に宮づくりタイプのお風呂には水風呂がないことが多いので気を付けた方がいい。また、私の感覚としてサウナの相場は200円強であるが、もし300円払うようであればスーパー銭湯に行くことをおすすめする。そこまでして払うサウナがスーパー銭湯より良いことは稀だろう。テレビのサイズとか。
名前は変わっているがアクアドルフィンランドも460円で入れる東京の銭湯だ。
到着。
外観はマンションの一回という感じで、ガビガビのでかい看板と、ビルのフロアガイドみたいな営業時間看板が表にある。
靴を置いて中に入ると左手にフロント。
番台のお父さんがなかなか表情堅めだったが、話してみると気のよい親しみの持てる方。帰りにポイントカードくれちゃったもん。
フロントの奥が休憩所で、椅子は10以上。内藤大助さんと武井壮さんのサインがある。強いね。
奥が男湯。
のれんをくぐると脱衣場。少し足や汗のくささがあるが、許容。銭湯は普通こうだ。ロッカーは多くない。代わりにマッサージチェアが二台。天井は軽く花の模様がある。
ドライヤーは20円三分。
入る。
入口をあけると広がる多めの洗い場。そしてビル型とは思えない天井の高さと空間の広さ。
シャンプーリンス設置なし。
お湯の勢い申し分なし。
シャワーぬるめ。私は好きです。
体を洗い、浴槽へ。
浴槽は選べる5種。
右手にはジェット区画。バイブラのゾーン、リポーズジェット、座り湯、スーパージェット、あとは残念ながらついていない全身マッサージと肩マッサージ。奥のスーパージェットが強すぎて気持ち良かった。出てないやつの分まで頑張ってたよ。
ここの右にタイル絵でドーンとドルフィンが二頭。意外と無表情な目してた。
そして左手には薬湯。ぬるめで、4人くらい入れるサイズ。
その横に打たせ湯。これがね、右手のスーパージェットが強すぎたせいでただうるさいだけの落ちてくるお湯になってた。もっと強くていい、もっと強くなりてぇ。
そしてなんと奥には「ガーデン風呂」と称した露天風呂が。岩の壁がずーっと3m程度続いて上が空いている露天。閉塞感と開放感のバランスが絶妙。温度もよくて、露天だと外気が冷たいからと湯の温度を高めにしがちだが、ここはあくまでぬるく設定されており、無限にくつろげる空間になっていた。
そして中に戻って中央階段をあがるとサウナと水風呂だ。
サウナは広々。8人は入れる。というか一瞬8人入ってた。平日の夜なのにサウナぱんぱんになることあるんだなぁ。テレビは有吉反省会。いや、そんなことよりサウナが熱かった。ほとんどどこに座ってもマシンから直接熱気を浴びる位置になる仕様なので、温度計は90度だが体感はもっと熱かった。
そして水風呂はそれとぴったり釣り合う温度。5分くらいで気持ちよく体が冷え切る。
そして案の定葛飾区にもタトゥーメンが登場。そりゃそうよ。
あと自分のルーティンを常に急ぎながら乱暴に行うおじさん。
でもサウナと水風呂は温度本当にちょうどよかった。
出る。
ドライヤーが強くて〇。
飲み物のラインナップが全部よかった。牛乳、コーヒー牛乳はもちろん、マッチ、コーラペットボトル、そしてオランジーナペットボトル(最高これ)、自販機にはメッツグレープフルーツ、力水、キリンレモン。そして、私の大好きな、ハニップCもあったのだ!!!でた!!!
ハニップCは前に落合かどっかの銭湯でめぐりあった銭湯でしか見ないジュースで、うめとりんご味が主流。中に梅が一粒入ったワンカップの瓶で飲むドリンク。その絶妙な酸味とほのかなはちみつ感が体の癒しをばくあげしてくれるのだ。
しかも今回は飲んだことない金柑とレモン味。
飲む。
うまい。
ちなみに四月から値上がりしたそうで、コーヒー牛乳は150円。高くなったなぁ。
フロントから靴の鍵をもらって車へ。
ドルフィンも満足のビッグプール銭湯。これでいきましょう。
ちなみに今日王様は財布を忘れた。なんだよもう。暴君だよ。
そう言いながら家に送り
財布を持ってきた王様が
「駐車場代もあるっしょ。」
と多めに1000円渡してくれた。
「うわぁい!ちょっともうけた!!!」
王様は優しいなぁ。