一目瞭然

上の写真は九州脊梁のとある山に登った時に撮影したものである。
かつては林床にスズタケが繁茂していたのが40年程の間にシカに食い尽くされて地面が剥き出しになってしまった。
植生図で見るとブナの原生林(ブナクラス域自然植生)が広がっているが、実際に足を踏み入れてみると何とも哀れな状態でガッカリした。
こうなってしまうと梅雨や台風による大雨の度に土が洗い流されてしまう。

こちらは大山環状道路沿いにあるとある登山道である。
植生図で見るとブナの二次林(ブナクラス域代償植生)であるが、ミズナラやトチの大木が所々に残っており、原生林の面影を残している。
そして林床にはクマザサを始め、多くの下草が茂っている。
この林床は陸生の貝類の棲息場所にもなっている。

本来あるべき森の姿はどちらであるのか、一目瞭然であろう。

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