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Belca Beltica(1)

Belca Belticaは2011年に喜久屋カメラの通販で購入していた。
この個体にはLudwig Meritar が着いており、前玉のコーティングに劣化が見られていて格安だったのを記憶している。
距離表示がマイルだったのと、当時はデジタル一本での撮影に専念していたので実際に撮影することはなきった。

時は流れて今年、ヤフオクでテッサー着きのベルティカが出品されていたので試しに入札してみた。
私の前に何軒か入札があったので厳しいかなと思っていたのに呆気なく落札できた。
¥4,000台であった。
手元に届いて確認してみると蛇腹は少々劣化しているものの穴あきは無かった。
シャッターは低速が粘っている。
ピント調節はヘリコイド式で動きが悪い。
レンズはクモリあり。
ネット検索しても詳しい情報は殆ど無い。
前玉を思い切って回してみると外れたのでレチナと同じ要領で銘板、シャッターリングを外す。
するとスローガバナーが現れる。
ベンジンを染み込ませた綿棒で届く範囲を清掃し、注油をするとスローシャッターが復活した。
シャッター羽根と絞り羽根も軽く清掃する。
レンズのクモリは若干残った。
ヘリコイドはグリスが抜けて動きが悪くなっている様子。
試しに古いグリスを綿棒で拭き取り、新しいグリスを爪楊枝を使って隙間から入れてやる。
するとだいぶ動きはマシになった。

折角のテッサー着きだし、何とか使えるようにしたいなぁ。
と言うわけで、今回も上沢写真機修理店の高田さんにお願いすることに。
発送したのが9月の前半、それから一ヶ月少々で手元に戻ってきた。
気になっていた箇所は全て良くなっていた。
ただ、ヘリコイドだけは若干の回転ムラが残ったけれどこれは大元の加工精度の問題なのだろう。

早速、フジのISO100を装填して撮影に持ち出す。
目測式のカメラにだいぶ慣れてきたので絞って被写界深度に収めることを意識しての撮影だった。

蒜山にて
蒜山にて
酪農大学校の牛舎とサイロ
酪農大学校の牧草地(光線漏れあり)
蒜山高原のすいとん
備中国分寺の芝生広場(光線漏れあり)
同上
色づいた柿
備中国分寺の小径

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