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低反発か、高反発か問題

マットレスの話

寝具のマットレスでシェアを2分している低反発派と高反発派。
寝ている間じっとしている人、体重が軽い人は、低反発、寝返りをよくうつ人、体重が重い人は、高反発がいいみたいです。
8年前、銀行さんの海外研修で、地元企業の社長さん達とシンガポールへ行ったときのこと。各地の視察を終え、ホテルに戻るかと思いきや、ガイドさんに寝具店へ連れて行かれました。おそらく売上の一部がガイドさんに入るパターンなのでしょう。買わされるのがイヤな社長さん達は、みんな寝具店に入りたくないとダダをこね始めました。バスから降りようとしない人もいます。
立ち寄らないと帰れない雰囲気なので、まあ、話だけでも聞くかと、警戒しながら渋々寝具店に入り、マットレスのレクチャーを受けました。そこは、ゴム製(天然のラテックス)の高反発派でした。まるでテレビショッピングのリアル版のように、ビデオでの説明と、人による講習会が始まりました。
低反発は沈み込み、寝返りが打ちにくいから、同じ体勢で寝ることになり、余計に腰が痛くなる、高反発なら寝返りをうちやすいから、ぐっすり眠れる、今使っているベッドの上に敷くだけでOK、日本まで配送OK、というようなことを、説明され、社長さんたちは、すっかり洗脳されてしまいました。
あれだけイヤがっていたのに、もう、買ってます。1つ10万円くらいするんですけどね。妻にも、といって、2つ買っている人がほとんどです。今度はあちこちで、値引き交渉を始めていました。さすが社長さん達です。
最後までバスから降りようとしなかった社長さんは、マットレスを注文し、枕まで買っていました。枕を2つも抱えてバスに乗り込んできたときは、大爆笑してしまいました。マットレスと一緒に日本に送ってもらえばいいのに、持って帰るなんて、めちゃくちゃ気に入ってるじゃん!!
対面販売ってすごいですね。結局ほとんどの社長さんが購入しました。
ちなみに、我が社の社長も買いました。(わたしは買っていません。)
ハタから見れば、いいカモなのですが、みなさん、「いい買い物をした」と満足そうだったので、まあ、よかったです。
肝心の寝心地ですが、我が社の社長には合わなかったようです。(も~。)

靴の話

この低反発か高反発か問題は、靴の中敷きでも起こっています。
マットレスと同じく、それほど歩き回らず、じっと立っていることが多い人は低反発、運動するレベルで歩く人、早く走る人には、高反発がオススメです。中敷きだけでも購入できますし、靴にすでにどちらかの中敷きが入っている商品もあります。最近では、前方が低反発、かかとの方には高反発の、ハイブリット式もあります。
わたしは常に足がむくんでいます。「北川むく美」に改名しようと思っているくらいです。足自体が低反発素材のように、押してもすぐに戻ってきません。この性質を利用して、スネの骨に沿って押していき、穴をいくつも作る、「笛」という技を持っています。自分では面白いと思っているのですが、「見て!笛!」と見せびらかすと、大体イヤな顔されます。
そんなわたしの足が、今までで一番痛くなったのは、今泉店が本店として、日本最大級の500坪にリニューアルした、開店日です。もう15年も前です。当時は婦人バイヤーだったので、開店前の朝9時から張り切っていました。ブランドの婦人靴担当ということもあり、スーツにヒールで、かっこつけていました。ものすごく大勢のお客様が10時の開店からひっきりなしにご来店してくださり、1人で3~5人のお客様を掛け持ちで同時に接客していました。しかも在庫は2階の倉庫。サイズを聞かれるたびに、急な階段を駆け上がり、この日だけで100往復くらいしました。ふくらはぎは、夕方には倍に膨らみました。
この時、一番つらかったのは、実は、パンパンに腫れ上がった「ふくらはぎ」ではなくて、「土踏まず」だったのです。「アーチ」とも言います。アーチが崩れてしまったようです。応急処置として、新品の靴の中に入っている「あんこ」の紙を丸めて、靴の中の土踏まずのところにギュウギュウに入れて、しのぎ、なんとか夜10時の閉店まで耐えた思い出があります。

スケッチャーズの話

スケッチャーズというスニーカーのブランドをご存じでしょうか。お手頃な価格で履き心地がよいので、我が社の品揃えのコンセプトにも合致しており、当社イチオシのスニーカーブランドです。
スケッチャーズは、低反発か、高反発か問題、なんとその両方にきちんと対応しています。
低反発のメモリーフォームと、高反発のゴガマットのどちらかが、初めから中敷きとして入っているのです。
普段履きにはメモリーフォーム(低反発)、ウォーキングにはゴガマット(高反発)がオススメです。
そして、この2大中敷きとは別に、この秋から、「アーチフィット」という新たな中敷きが加わりました。
タレントの武田久美子さんがテレビコマーシャルをしています。富山県では、CMの最後に、我が社のパレードのロゴと、「お求めはパレードで」と、ナレーションが入ります。(ただの自慢です。)
低反発か、高反発か、二者択一に思えた中敷きの戦いの中、「アーチ」に目をつけるとは。アーチへのサポートが一番大事だと、わたしも実体験からつねづね思っていたので、スケッチャーズさん、さすがです。

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まとめ

低反発か高反発か、はたまた、アーチサポートか。
用途や好みによって、使い分けるのも、いいかもしれません。
靴に機能的な中敷きが入っていない場合は、お好みの中敷きを入れるのもオススメです。
中敷きの消費数量を人口換算してみると、アメリカ人は、日本人の70倍くらい消費しています。日本人は、まだまだ中敷きを購入して靴に入れている人が少ないようです。
寝ている時間も1日の内、6~8時間と長いですが、靴を履いている時間も、結構、長いものです。マットレス同様、靴にもお気に入りのクッションを敷いて、快適で、健康的な生活を送っていただきたいと思います!

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