【格安EDH】1万円EDH その6(統率者・スターターデッキ改造編その1)「ギサとゲラルフ/Gisa and Geralf」
※2022/12/19に加筆しました(調整版デッキを掲載)
なんか最後の更新から時間経ちすぎなんですが!?(約半年ぶり)
理由は超単純です。EDHをおやすみしていました。申し訳ありません。でも結婚式だとかそういう理由だけでなく、普通に別のフォーマットに注力していました。
チームモダンのため、モダンを練習し続けて
秋になったら、今度は新スタン環境で放浪皇チャレンジに明け暮れていました。何とかゲットできてよかったです。家宝。
そんなわけで、12月に入り、統率者のスターターキットが発売されました!!! これがまぁなかなかすごい!!
以前から発売自体は告知されていたのですが詳細不明のまま月日が経ち、ふたを開けたらこれがなかなかの完成度で初心者にすごくお勧めできる内容でした。マジでこれが統率者戦入門用としてもすごく優秀です。
今回は全5回にわけて、統率者スターターデッキの10000円限定構築を行っていきたいと思います。一回目は個人的に最も完成度が高いと感じた『墓所の危機』を改造していきます。
デッキ構築条件は次の通りです。
今回はいつもの上記の文言に加えて、次の条件を加えました。
デッキリスト
『墓所の危機』のコンセプト
ギサとゲラルフを統率者に据えた『墓所の危機』は、クリーチャー・タイプ『ゾンビ』に主眼を置かれています。非常にシナジーが強いデッキ構成になっており、そのままの状態でも完成度は高く、歴代の統率者デッキと比較してもトップクラスの出来です。そのままお出ししても十分に遊べます。
統率者に据えられているギサとゲラルフはカジュアルでは割と人気のある統率者の一つです。ゾンビ大好き姉弟たる二人は、ちょっとアイロニカルなトラブルメーカーとしてストーリー的にも妙な存在感を放っており、一定のファンを持つ魅力的な登場人物です。
その能力も二人が大好きなゾンビをサポートする能力を有しており、墓地を肥すと、それが呼び水の如く墓地からゾンビを呼び出すことができるデザインになっています。
そのため切削など墓地にカードを送り込むカードが意図的にデッキ内に何枚か取られていますが、これらが若干カードパワー不足な点が否めなかったので、その部分にメスを入れていきます。
また青い色にもかかわらず打ち消しやバウンス呪文といった小回りの利く呪文をあまり採用していないので、それらを最低限採用していきます。
最終的にゾンビを大量に並べて勝つデッキですが、ゾンビは墓地から戦場に復帰するといった粘り強さを強みにしています。このゴール地点を目指しつつ、ゾンビデッキの定番コンボを数種類追加して勝ち手段を増やしました。コンボについては後述します。
マナ基盤について
ちなみにギサとゲラルフが4マナの統率者であり、出てすぐ仕事をするわけではなく、墓地からの後続展開にマナが必要な点と「1ターンに1回だけ」という制約がありますので、基本的にスロースターターな統率者です。瞬間的なマナ加速は、毎ターン一定量のマナを安定して使用したいギサとゲラルフを中心とした戦略とは若干チグハグ感が否めないため、今回は暗黒の儀式など使いまわしの良いものに限定して採用しています。
最初の数ターンはセットランドゴーになりやすいため、スターターデッキのタップインランドをそのまま入れても多少は許容できる構造になっており、結果的にある程度色マナ事故を防げる構造になっています。
スターターデッキのままだと土地が39枚と一般的な構築と比べると5枚以上多いので、その点を別のマナ加速カードに置き換えていきますが、複数のゾンビを唱える関係で有色マナを必要とする場合が多いので、無色のマナ加速や土地は採用を見送っています。
リビングデッドの呼び声たち
ゾンビはシナジー色の強い種族です。バフ効果を持つロードも複数存在し、ドロー・除去・リアニメイト・サーチなど強力な能力を持つものも多いです。全体強化能力を持つゾンビロードをありったけ採用したいところですが、そのままではテンポの悪さが際立ってきます。ロードを順当に並べたとしても、その時点でリソース切れを起こすのでダメージクロックも打ち止めしてしまいます。これだけでは40点×3人分のライフを削るにはあまりに心もとないのです。
他種族と比較したとき、ゾンビが優れている点は二つあります。『墓地利用』と『種族トークンの増産力』です。この二つはそのまま中盤以降のリソース勝負を挑めることを意味しています。よって、バフ効果としてのロードはあくまでサポート要員として考えて、数を選別したほうがよいと思われます。
ギサとゲラルフのため、今回採用した31枚のクリーチャーはすべてゾンビになっています。簡単にそれぞれの役割を説明します。
屍肉喰らいはマナのかからない重要なサクリ台です。1マナのサクリ台といえば臓物の予見者が定番ですが、屍肉喰らいは自身がゾンビなので、ギサとゲラルフによって再利用が可能です。
滅びし者の勇者は単純に打点が上がりやすく、各種墓地と戦場をループするゾンビデッキと組み合わせると育成スピードが抜群に早いのが特徴です。
墓所破りは横並び展開になったときに、かなりのカード・アドバンテージを供給します。自身でトークンも生成できるため自己完結したクリーチャーであり、ゾンビデッキには欠かせない強力なクリーチャーです。
墓所這いはゾンビデッキを象徴するクリーチャーであり、黒マナが続く限り何度でも戻ってくるのでサクリ台と抜群の相性を誇ります。特にファイレクシアの供犠台とのループコンボは有名です。先ほどの滅びし者の勇者と組み合わせば、1T勇者→2T暗黒の儀式+ファイレクシアの供犠台+墓所這いで一人を2ターン目に突如退場させることが可能です。
よろめく怪異は単純なマナ加速だけでなく、簡易な除去として運用可能な使い勝手の良いゾンビです。
なお、1マナのゾンビは死が触れぬ者、リリアナとファイレクシアの供犠台との組み合わせで好きなだけ墓地と戦場を行き来できるようになります。よろめく怪異なら無限マナ+無限マイナス修正となります。
ラゾテプの肉裂きは2マナで2体のゾンビを展開できる唯一無二のゾンビです。死が触れぬ者、リリアナとファイレクシアの供犠台でループを形成します。
ぬかるみのトリトンは切削でギサとゲラルフのサポートを行いつつ、ライフをリソースにする黒にとって貴重なライフ回復手段となります。
アンデッドの占い師はゾンビ死亡時にカードを引くといったゾンビデッキのリソース問題を解決する重要な仕事を担います。
萎縮した卑劣漢は墓地対策として癖が少なく優秀です。特に総帥の招集を使う前の露払いとして適任でしょう。
煌めく監視者はゾンビトークンを呼び出しつつ、それらに呪禁と威迫を付与します。ゾンビ・トークンにしか影響がないので注意してください。
死の達人は墓地から手札に戻る条件が非常に緩く、実質黒いスクイーみたいなものです。諜報で墓地肥やしにも貢献します。
墓地を刈り取るものは全体強化、墓地対策、ゾンビ増産と属性盛るペコゾンビです。心なしか笑っているような気もするからやっぱり萌えキャラか?
戦墓の隊長はロード能力に加えて死亡時誘発でライフドレインを行います。ライフレースを有利に進めるだけでなく、ループコンボ時の勝ち手段になります。
戦墓の巨人は正直ってインチキであり、「ゾンビを唱えるだけ」というウルトラ緩すぎる条件でゾンビトークンを増産します。ギサとゲラルフとの相性は抜群で、ゾンビを延々と供給し続け、巨人が除去されても統率者で唱えなおせばいいだけということで、こいつのおかげでウォーキング・デッドが顕現するのも時間の問題となります。
肉袋の匪賊はギサとゲラルフと組み合わせることで、恒久的な除去として運用できます。
灯を刈り取る者はスターターデッキに入っているカードであり、サクリ台としては正直重たいのがネックではあるものの、能動的に墓地に送ることができるカードの中では癖が少ないので残しています。
疫病吹きはミケウスとの無限頑強コンボ用であり、ループコンボ時の勝ち手段になります。残念ながら自分以外なのでこれ絡みで無限頑強をしてもライフルーズは発生しないので注意してください。
4マナ域以降はギサとゲラルフを出すのが初動になるため、強力な効果を持つものに厳選しています。
大鉈のスカーブは強力なゾンビを複数体水増しすることができます。たとえばこれと何らかの全体強化を持つゾンビがいるだけで、ギサとゲラルフと組み合わせるだけで毎ターンロードを2体増やしていけるので、概ねゲームエンド級の打点に育ちます。
リッチの騎士、ジョス・ヴェスは実質キッカー前提です。重すぎると思うかもしれませんが、ギサとゲラルフによって墓地からキッカーで唱えられるので、中盤以降は盤面を再展開する切り札となります。
皮裂きは癖の少ない除去カードであり、同時にミケウスとのコンボパーツとして使用されています。コンボについては後述します。
冒涜する者、トーモッドはトークン生成能力が優秀です。ギサとゲラルフと組み合わせるのも良いですし、墓所這いや死の達人でゾンビがぞろぞろと勝手に並んでいくのは気持ちがいいです。
復讐に燃えた死者はライフレースに貢献し、ループコンボ時のフィニッシャーになります。
不快な納墓役はギサとゲラルフによって好きなゾンビを探してプレイできるといった動きが可能になります。統率者不在の場合は死の達人か墓所這いを探してくることになると思われます。
死体生まれのグリムグリンはマナを使わないサクリ台であり、除去カードとして運用できる強力なクリーチャーです。
ヘイヴングルの死者は墓地のクリーチャーを再利用する能力を持っています。対戦相手の墓地も対象に取れますがマナは通常通り唱える必要がありますので、非青黒の場合は友なる石や連合の秘宝などを使う必要があります。後述するファイレクシアの供犠台とループコンボを形成します。
アスフォデルの灰色商人は強力なドレイン能力を持ち、正直これを何回も唱えなおしたり、コピートークンを出し続けるだけで雑に勝てます。
アンデッドの大臣、シディシは優秀なサーチカードです。屋根の上の嵐と組み合わせると実質ゲームが終わります。
墓地生まれの君主は相手の墓地のクリーチャーもリアニメイトできるので墓地対策も兼ねています。ゾンビ5体はこのデッキでは容易に準備できます。
不浄なる者、ミケウスは説明不要の強力クリーチャーでしょう。無限頑強コンボの軸となるカードであり、当然このデッキにもそのコンボが組み込まれています。
戦場と墓地のフリーパスの手に入れ方
このデッキは戦場と墓地を行き来するループコンボが複数存在します。ほとんどの場合3枚~4枚コンボなので成立が難しいのですが、ルートが多いのである程度試合長引くと何らかのループコンボを狙える機会が訪れます。
なお、ループするだけなので、実際に勝つには何らかのカードが別に必要になります。
『墓所這い+ファイレクシアの供犠台』
もっとも基本となるお手軽ループコンボ。実際には隣にもう一体ゾンビが必要。不快な納墓役や切削によって墓所這いを墓地におけるだけで狙いにいけるようになるのでルート条件が緩いです。
この基本コンボ中にミケウスか二重屍のようなゾンビトークンを追加で出すカードが出ていると、無限マナ(無限トークン)が成立します。
無限マナになった時点で統率者を唱え放題になるので、ギサとゲラルフで切削し放題になるので、墓地から勝ち手段になるゾンビ(戦墓の隊長など)を落としたら、ギサとゲラルフの能力で唱えて再びループを開始すればゲームエンドになります。
まずはこのコンボを覚えておくといいと思います。
『死が触れぬ者、リリアナ+ファイレクシアの供犠台』
リリアナの-3を使用後、ファイレクシアの供犠台でマナコストを補えるため1マナゾンビ全般かラゾテプの肉裂きで墓地と戦場をループできます。
また上記に不浄なる者、ミケウスor二重屍orリトヤラの反射or墓地解放or戦墓の巨人or冒涜する者、トーモッドor(マナコストに不特定マナコストを含むゾンビ限定で)バントゥの碑を絡めると、その置物の数だけマナコストが増えたゾンビ・クリーチャーでもループを成立できるようになります。
『死が触れぬ者、リリアナ+よろめく怪異』
よろめく怪異は死亡時に宝物を出せるのでフリースペル扱いとなります。マナやタップ不要のサクリ台があればループ開始です。
『死が触れぬ者、リリアナ+屋根の上の嵐』
ゾンビの無料チケットを二つ揃えたらそりゃ勝つよねというコンボ。
マナやタップ不要のサクリ台があればループ完成です。ギザとゲラルフを何度も唱えなおせばライブラリーを好きなだけ墓地に送れるので、復讐に燃えた死者などを戦場に送り込めばそのままゲームエンドです。
なお、屋根の上の嵐は統率者税を軽減しません。ギザとゲラルフでループコンボをするときは統率者領域に戻さずに墓地に置くように。
『ヘイヴングルの死者+ファイレクシアの供犠台』
1マナ支払うことで対象の墓地にいるゾンビを再展開できるので、その1マナを供犠台のマナで補うことができます。よって屋根の上の嵐かよろめく怪異と組み合わせ事でループコンボが成立します。
リリアナと同様に、上記に二重屍orリトヤラの反射or墓地解放or戦墓の巨人or冒涜する者、トーモッドor(マナコストに不特定マナコストを含むゾンビ限定で)バントゥの碑を絡めることができます。この場合は、その置物の数と同数の総マナコストのゾンビ・クリーチャーでループを成立できるようになります。
『不浄なる者、ミケウス+皮裂きor疫病吹き』
いわゆる無限頑強コンボです。正確には無限不死コンボですが・・・。コストのかからないサクリ台とループを形成します。ミケウスとコンボ成立させるクリーチャーはトリスケリオンや朽ちゆくゴブリンなど多数存在しますが、今回は枠の関係で役割が他に持たせられる皮裂き(除去)と疫病吹き(ループ時の勝ち手段)のみ残しました。
トリスケリオンは残してもよかったのですが、そうなると歩行バリスタやおにぎりコンボ(Phyrexian Devourerを使用した即死コンボ)まで搭載したくなる欲望が抑えられなかったので、泣く泣く解雇しています。
黒いデッキでは昔からあるコンボなのでミケウスは当然のことながら上記の相方(特に自分自身にマイナスカウンターを乗せられるクリーチャーや「カウンターを乗せられない」というテキストを持ったクリーチャー)を見かけた時点でこのコンボが搭載されている可能性が濃厚であり、生き埋めや納墓からの再活性などで突然ゲームを終わらせる場合があるため、初心者の方は黒いデッキと対戦するときは常に意識しておくことが大事です。
ループコンボ後の勝ち手段
☆『復讐に燃えた死者』『戦墓の隊長』『バントゥの碑』『疫病吹き』
目指す形はこの4枚のどれかを場に出すことです。ループコンボにこれらを組み合わせてライフを奪い取って勝利を目指します。
ちなみにこの手のカードの定番といえば、ズーラポートの殺し屋や想起の拠点なども候補に挙がりますが、今回は本人自身がゾンビであることや他の目的が存在するカードを優先しました。
『ファイレクシアの供犠台やよろめく怪異による無限マナ』『屋根の上の嵐』
無限マナか無限詠唱状態。ここにギサとゲラルフによる切削を組み込むことで☆ルートに入れるのでフィニッシュに繋がります。
『屍肉喰らい』『滅びし者の勇者』『死体生まれのグリムグリン』
無限パワーになるので一人を退場できますが、ブロッカーがいると倒しきれないので信頼度はかなり下がります。
『墓地解放』『冒涜する者、トーモッド』『戦墓の巨人』『二重屍』『リトヤラの反射』
無限ゾンビトークンになります。次のターンまで待たないといけないので、これも信頼度がやや低めな即死コンボです。
『アンデッドの占い師』『真夜中の死神』
1点のライフと引き換えにカードを1枚引けますので、ライフが許す限りカードを引いてフィニッシャーを探したら、これらを自害させてフィニッシュに繋げられます。別途余剰マナか屋根の上の嵐が必要ですが、暗黒の儀式や太陽の指輪で強引に増やせるので、運が良ければ多少のマナ不足でも繋がる可能性があります。
『リリアナの軍旗手』
場に出たときにしか効果を発揮しないものの、ライフを失わずに済むのでライブラリーのほぼすべてを引き切ることができます。ループコンボ時にこれと黒マナ2つを含む合計4マナがあれば、軍旗手からライブラリーを引き切り、暗黒の儀式からバントゥの碑に繋がってゲームエンドにできます。
『不快な納墓役』『アンデッドの大臣、シディシ』
いずれもかなりの余剰マナが必要です。納墓役の場合はギサとゲラルフから☆に繋げることができます。
『墓地生まれの君主』
無限トークンになった場合、もし君主がいるならループコンボのマナ支払いにリアニでマナ踏み倒しができるので、マナを浮かせることが可能になり、ギサとゲラルフに繋がってフィニッシュです。ただし無限トークンの相方がリトヤラの反射か戦墓の巨人の場合はキャスト誘発なのでダメです。
『アスフォデルの灰色商人』
無限トークンが二重屍やリトヤラの反射のようなマナコストを持つクリーチャーのコピートークンであった場合は、対戦相手のライフを根こそぎドレインすることが可能になります。
その他のカードについて
ゾンビデッキが得意とする横並び戦略をサポートします。
このデッキは基本的にはビートダウンコンボデッキを目指しているので、これらの物量戦略で押し切れる場合はコンボよりもビートダウンに戦略をシフトして戦いましょう。
大がかりなリアニメイト呪文。ゾンビの黙示録は人間を破壊してしまうのでギサとゲラルフを巻き込むことに注意が必要です。
総帥の召集は他のプレイヤーにとっても一番リアニメイトしたいクリーチャーを場に戻してしまうので、萎縮した卑劣漢などの墓地追放と併用したいところです。派手だから残してますが、小回りの利くものに入れ替えてもいいです。スターターデッキに初めから入ってる犠牲とかに。
除去と置物対策。激しい恐怖はゾンビ以外にマイナス修正を与え、漸滅はゾンビデッキにとって安いコストで恒久的に使える除去として運用できます。色の関係でエンチャントやアーティファクトに触れにくいので、安らかなる眠りなどの致命的な置物に対処するためのカードを数枚取っています。
抗えない抑止はゾンビデッキならではのバウンスカードであり、はね返りのような疑似除去としても使えます。
置物に対する脅威に対処するため、打ち消しは特に非生物に対するものを優先して選んでいます。
組立分解は兄弟戦争で加わった打ち消しで、置物を打ち消すだけでなく追放する手厚さに加えて、ボジューカの沼のような誘発型能力による墓地対策に対する回答にもなっており、このデッキに噛み合っている打ち消しだと思います。
ラゾテプの板金は何気にあなた自身にも呪禁を与えるので、プレイヤーを対象とする墓地対策を弾けます。これも覚えておきましょう。
ドローカード。ゾンビの分だけ引けるので爆発力があります。ちなみに結構亜種があり、黒には大蛇の契約や下僕の囁きなんかがありますがライフルーズを伴うので今回は採用していません。
所謂出産の殻の亜種。1コスト重いゾンビを探してくるリクルーターです。ルートがいくつかあります。【()はマナコストです】
このルートを覚えておいて、状況に応じて別のカード、墓地にパーツがある場合はリアニメイトできるヘイヴングルの死者にするなど臨機応変に対応します。
もし2マナ域しかクリーチャーがいない場合で、何を呼んだらいいのかわからない場合は、死の達人で4マナ域を複数体後続展開できるようにするか、リリアナの軍旗手で確定で1枚ドロー(他のクリーチャーが死亡していればさらに枚数が増える)するのが無難です。
今回採用していないゾンビ・クリーチャーを絡めたルート構築(例えば命運縫いによる送り火複数回起動など)もあり、突き詰めていくと奥深いです。自分だけのルートを探してみても良いと思います。
青いゾンビデッキが誇る究極兵器。ゾンビ・トークンを犠牲にゾンビクリーチャーがオールスターズ揃います。理論上はX=4でミケウス、皮裂き、屍肉喰らい、復讐に燃えた死者がいきなり揃って勝てます。無茶苦茶気持ちいいので是非ぶち込んでガチャりましょう。
こんな実用性と快楽を味わえるカードがたった50円? 今が底値よ!!!買いなさい!!!!!!!
簡単なアップデート案
今回はスターターデッキということもあり、アレンジの方向性は無限大だと思っています。
方向性としては無限コンボ以外にも、ゾンビトークンを大量に展開して旗印などのバフで殴り切るタイプもあり、より肉弾戦を楽しみたい方はそちらに寄せてもいいと思います。
あとはより小回りの利く除去やバウンス、ドロー呪文を追加したいところです。何より黒という最強のサーチカラーを使っているので、できるならサーチを追加した方が良いと思われます。その辺は他の統率者デッキでもご用達な汎用パーツが多く、いくらでも思いつくはずなので、割愛したいと思います。
ただ一つだけ補足したい点として土地回りについてです。かなりの改良余地を残したままデッキを完成させました。青黒の土地は基本的に他の二色より値段が高いものが多く、今回デッキ構築で苦しい想いをした部分でもあります。幸いスロースターターなデッキなのでタップインが許されるレベルと判断し、今回はそこにはお金を回していません。
とはいえ、流石にタップインランドはカードパワー不足だと思いますので、この辺をショックランドやペインランドなど必要に応じて差し替えてください。汚れた島やダークウォーターの地下墓地、地底の大河なんかは比較的安価です(晴れだと在庫不足なのか妙に高かったので諦めた)
個人的にスターターデッキから追加購入した方がゾンビデッキを楽しめると思うカードをランキングにしました。強いだけでなく値段によるコスパなども考慮したうえで独断と偏見で決めましたので、適当に聞き流すぐらいの気持ちでご覧ください。
第1位.墓所這い
まぁ何はともあれこれを最初に買うべきだと思います。戦墓の巨人や冒涜する者、トーモッドのような誘発型能力のトリガーとして最高の相方になります。また今回は採用していませんが、頭蓋骨絞めとの相性が抜群です。ゾンビデッキの粘り強さに貢献している逸材です。
第2位.戦墓の巨人
ゾンビデッキの横並び展開をサポートしてくれます。同じような効果を持つカードはありますが、本人もゾンビであり、打点も決して無視できず、ギサとゲラルフで回収が容易という点で、ギサとゲラルフを軸にした構築にするなら確実に入る性能をしています。
第3位.墓所破り
1マナとしては破格の性能です。特にドローエンジンとしては抜群の性能をしており、今回は採用していませんが、『等時の王笏+劇的な逆転』の無限コンボのドローエンジンにもなるなど構築の可能性が広がる逸材です。
第4位.二重屍
4マナの置物としては正直無茶苦茶な効果です。真面目に遊ぶにしても、カジュアルにぶん回すにしろ、とにかく派手で楽しいというのはデッキに入れる要素としては最高です。せっかくゾンビ専用デッキパーツなのですから、入れてあげなきゃ可哀そうってもんです。
第5位.不快な納墓役
ギサとゲラルフと相性抜群です。本家の納墓はかなりお値打ち価格ですが、こちらならずいぶんと家計に優しいカード。むしろクリーチャーなので墓地に落ちたらギザとゲラルフで再利用できる分お得まであります。似たような効果を持つゾンビに死体の鑑定人もいます。
第6位.屍肉喰らい
マナのかからないサクリ台は取り回しが良く、デッキの潤滑油となりえます。グリムグリンよりも軽いので事前準備もしやすく、デッキに入れておけばかなりの割合でお世話になることになることでしょう。
第7位.研究室の総ざらい
とにかく唱えていて気持ちがいいカードです。カジュアルにしてもこういうカードは最高。お膳立てにゾンビトークンを用意しておきたいので、構築段階で意識するようにしてください。
あとゾンビしか探せないというのがミソです。もしデッキ内のゾンビをミケウスと皮裂き、サクリ台だけにしたら・・・?
第8位.エレボスの指図(墓穴までの契約)
今回は値段の関係でパスしましたが、本来なら採用レベルのカードです。よほどでない限り対戦相手の生物が根こそぎになると思われます。やりすぎるとロックデッキ感が出て好きじゃない方もいると思うので今回はこの順位に。
なお似たような効果を持つカードとして墓への呼び声があります。ゾンビデッキと相性の良さそうな墓への呼び声を不採用にした理由はゾンビ以外のカードがギサとゲラルフしかいないので、統率者が毎ターン自害してしまうというアンチシナジーが存在したからです。
第9位.冒涜する者、トーモッド
もっと順番が上でもいいぐらい強いゾンビなのですが、似たような役割のゾンビトークン増産カードが多いこともあり、今回はこのくらいの順番としました。能力の割にお値段も安くてコスパ抜群です。
第10位.ファイレクシアの供犠台
コンボパーツとしてではなく、単純にサクリ台としては最高峰の一品だからです。後続展開力に繋がるため、ゾンビデッキには入れておきたい一品です。個人的には今はダブルマスターズの影響で値下がっているだけだと思っているので、使うなら今のうちに買っておく方がいい気がします。
参考までに今の価格が上記の通り1500円前後。ダブマス出る前の去年が以下の価格です。
ダブルマスターズ2022が出る前の価格がこれですから、コスパという意味では多分一番今買っといた方がいいカードです。
実際に回した雑感とまとめ
このリリアナが初めから入っているのが偉すぎる。
もうとにかくデッキとしての完成度が高い・・・これに尽きます。
コンセプトがしっかりしていて、パーツもそれなりに必要どころを入れてくれているので少し安めのパーツを入れてデッキ強化するだけでも十分にレベル5~6帯で遊べます。アシー以来の強統率者デッキといっていいのではないでしょうか。確実に初心者にお勧めできます。
また昨今の円安の影響と統率者戦の人気に伴い、一部の汎用パーツが以前より高くなった点が10000円構築の枷として圧しかかった印象を受けました。でもこれはそれだけ統率者戦で遊んでいる人が増えたという証左でもあるので、喜ばしいことなのかもしれません。
そんな値段による敷居の高さをある程度払拭し、統率者戦に参加したいというプレイヤーを開拓していきたいのが私の10000円構築のモットーでもあります。今回のスターターデッキは『統率者デビュー組』に最適です。是非好きな色、好きなコンセプトのものを手に取って頂ければと思います。そして悩んだときは参考にして頂ければ幸いです。
このまま残り4つのスターターデッキの改造案を提案していきたいと思いますが、先にお伝えしておくことがあります。
赤黒(渾沌の具現)は諸事情で最後に回します。このデッキだけマジで開発部が酒飲みながら好きなカードを予算内でぶち込んできた感じがCOOOOOOOOOOOOOOOOOOLLLLL!!!!!!!
FOOOOOOOOOO!!!!
赤黒だけ日本人の統率者感からは、かなり異質なパーティーゲーム感が漂っていて私の性癖にガンガン刺さるものの、他の四つより今のところ需要が低そうなので、とりあえず他の四つから片付けていきます。
次回は緑白のスターター統率者です。面白かったらいいねやフォローをお願いします。あなたの一票がネットにニッチな格安レシピを増やす肥しとなります。今回に限っては割と無難なデッキが続くかもしれませんが!
フォロワーが100人超えたらyoutuberになってEDH中心のMTG専門チャンネル立ち上げる公約は継続中です。のんびり目指していきたいと思います。
それではまた会いましょう。では。
デッキ写真
後日談(改良案その2)
あれから何度か回して、少しもっさりする感じが目立ったので、ロマン要素を減らして軽量化を図ったバージョンです。祖先の道はそもそもジェネラルがゾンビじゃないので意味ないことに後で気づきました。