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ドル円、円安、円高

通過価値とは?

急に寒くなってきましたね。
去年の12月頃まで比較的暖かかったので、体が寒暖差についていっていないような気がしますが、睡眠時間を確保して健康に留意していきたいです。

今日はドルや円、通貨について書いてみたいと思います。

最近、円安、物価高で生活が苦しくなったとニュースなどで言われていますが、確かに各種サービスでモノの値段が上がっています。

そもそも円安とか円高とは何でしょうか?
これは庶民から見たらモノの値段が上がったり下がったりすることになりますが、経済学的には通貨価値が上がったり下がったりすることになります。

通貨価値が上がるのは、その通貨を買いたいと思う人が増える、つまり需要が増えることで通貨価値が上がります。一方で、通貨価値が下がるのは、その通貨を売りたいと思う人が減る、需要が減ることで通貨価値が下がります。これが円高とか円安と呼ばれるものになるわけです。

では、なぜその通貨が欲しくなるのでしょうか?
それは前の記事にも書いた「金利」が大きく関係してきます。金利が高ければ銀行預金しているだけで利息を得られるため、当然その通貨の需要が増えます。

これを今のドル円に置き換えてみると、アメリカと日本の金利差は大きく、このロジックに当てはめれば円安になるのは当然です。もちろん日本の国力低下による競争力の鈍化などの影響もありますが、金利は本当に経済活動のありとあらゆるところに関わってきます。

でも、基軸通貨であるドルは流通量も多いから希少価値は下がってドル安になるのでは?と思いますが、基軸通貨であることから、流通量による希少価値の減少しても、それ以上に需要が上回っているので価値が下がりにくくなっています。

怖い怖いFRB

さらに、この流通量をコントロールするのが各国の中央銀行で、ここ数年アメリカの中央銀行であるFRBは景気の過熱を抑えるため量的引き締め(QT)をしたり、金利をぐいぐい上げてきました。金利に関しては、FFレート(Federal Funds Rate)と呼ばれる政策金利(金融機関同士のお金の貸し借りに対する利率)をコントロールすることで景気やお金の流通量を調整しています。なお、この政策金利は2%くらいが良いお湯加減だよねということで、アメリカや日本の物価安定の目標値になっています。

また改めて詳細を書いたいと思いますが、FRBはこの金利コントロール、量的緩和、量的引き締めの政策に加えて、市場とのコミュニケーションも手玉として持っていて、よくパウエル議長の発言によって株価が上下するのは、このコミュニケーションの力を使って市場をコントロールしているのです。そのため、FRBの議長は迂闊な発言はできず、慎重に言葉を選びながら記者からの質問に答えています。本当にこの世界は奥が深く、私自身、日々失敗と勉強を繰り返しだなとつくづく思います。

ドル円の話に戻りまして、最近、ドル高と円安で外貨預金の話をよく聞くようになりました。もちろんドルは金利が高いので預けているだけで多くの利息を得られますが、通貨価値も上下するため少し円高に下振れしただけで元本割れするリスクもあります。さらに銀行が顧客に外貨預金を勧めて、銀行側の保有して含み益が出ているドルを顧客の円で買ってもらうことで、一旦利益確定を出し、あとは下がったとしても顧客の損になるという穿った見方をすることもできます。実質、銀行はノーリスクでドルの保有者を顧客に置き換えることができるわけです。

ただし、今後の日本経済の先行きを考えると、アメリカ市場はドル円の上下が保有資産に与える影響以上に成長しているため、外貨預金というよりはドルベースで米国株などを保有した方が、より高いパフォーマンスを出せるのかなと思います。

ということで簡単ですが、今回はドル円、通貨価値の決定要因について書いてみました。

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