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ピアスをプレゼントした日。

高価なものじゃないけど、彼女が好きそうなデザインの、似合いそうなものを選んだつもりだった。
気に入ってもらえる自信はあったのに「自分じゃ絶対選ばないデザイン、笑」と言われたので、ああ好みじゃなかったかと落ち込んだ。
そんなことを言いながらも彼女は5ヶ月以上、そのピアスを
つけ続けてくれた。

私と会う時だけ毎回そのピアスで来てくれていたのか、それとも毎日ずっとそのピアスで過ごしてくれていたのかはわからない。
好みではないピアスを、私を喜ばせるために無理してつけてくれていたのかもしれないし、「自分じゃ選ばないデザイン(笑)」という思ってもいない言葉が軽はずみに出てきてしまったのかもしれない。
気に入るデザインだったとしても、恥ずかしがって私には付けているところをを見せてくれないだろうと思っていたので、予想と反して普通に付けてくれてることがなんだか恥ずかしく、「もうちょっと付けるの勿体ぶってよ(笑)もっと大切にしてよ〜」と心にもないことを言ってしまった。

その言葉を放った翌週、彼女の耳たぶを陣取っていた桜型のピアスは違うものに変わっていた。
勿体ぶってよ(笑)、という天邪鬼な発言をしてしまった手前、なんで変えたの?と聞くのも怖く、気づいていないふりをした。
本当は、つけてくれたことがたまらなく嬉しかったのに。

その想いを伝えられないまま今に至る。

デザイン、やっぱりちょっと子供っぽかったですか?
もう会うことのないあなたにこのnoteを見つけてもらいです。

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