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若草プロジェクトの村木厚子さんが霞が関と組んで数十億円のプロジェクトを動かしている

予め言っておきますが本記事はいつもより長くなります
内容が濃いので読むのは大変だとは思いますが中身には自身があります
是非最後まで読んでいってください

村木厚子さんについて

暇空茜さんの記事を見て若草プロジェクトの村木厚子さんの名前は知っているけれども「なんかすごい人っぽいな」ぐらいで終わっている人も多いのではないでしょうか

最も有名な肩書きは元厚労省事務次官でしょう。ほぼ男性が占めている事務方トップの事務次官に女性として就任した素晴らしい実績です。では事務次官を退官した後はどのような活動をしているのでしょうか。全てを網羅することは出来ないのでその一部としてPRTIMESで「村木厚子」と検索して出てきた結果を中心にまとめてみました

https://prtimes.jp/より筆者が作成

note画質では見ずらいと思うので以下に要点をまとめます
村木さんが呼ばれたイベントの主催団体は

・市区町村
・全労済
・日本財団
・生活クラブ(生協)
・NHK
・抱樸
・日本NPOセンター

など多岐に渡っています

イベント同席者の顔ぶれも豊富です

・市長
・厚労省、国土交通省、環境省などの官僚
・NPOの関係者
・大手企業役員
・学識者
・奥田知志さん

など

しかし何より特筆すべきは肩書きが多い事でしょう
今回の調査で明らかになった中で主要なものを列挙します

・津田塾大学 客員教授
・首都圏若者サポートネットワーク 顧問
・伊藤忠商事 社外取締役
・住友化学  社外取締役
・若草プロジェクト 代表呼びかけ人
・日本居住支援協議会 会長
・日本農福連携協会 副会長
・ドミノピザクリスマス地域支援 支援先代表団体
・希望のまちプロジェクト推進本部 顧問
・日本ロレアル 女性のエンパワーメント・アドバイザリー・ボード 設立メンバー
・内閣官房孤独・孤立対策担当室 政策参与

以上から退官後も村木厚子さんが各方面に影響力を持っていることがお分かりいただけるでしょう


村木厚子さんと奥田知志さんのつながり

そんな村木厚子さんと特に繋がりがあると思われるのが抱樸や生活困窮者自立支援全国ネットワークで代表理事を務める奥田知志さんです。つい先日もcolabo代表仁藤夢乃さんの母校、明治学院大学で「希望のまちプロジェクト」についての講演を共に行っていました

「希望のまちプロジェクト」とは抱樸が指定暴力団 工藤会の元本部をいくつかの団体を経由した上で購入し複合型施設を建設・運営する計画です
抱樸からは以下のような説明がされています
この説明の中の「孤立」が以下でキーワードになります

「希望のまちプロジェクト」は、福岡県北九州市に様々な機能を持った複合型社会福祉施設を建設し、そこを拠点にコンセプトとしての「まち」を拡げていきたいとするものです。その「まち」は、「孤立する人がいないまち」であり、「誰もが助けてと言えるまち」。それは「お互い様のまち」であり、「助けられた人が助ける人になれるまち」。


また二人は一般社団法人全国居住支援法人協議会共同代表でもあります

https://www.zenkyokyou.jp/%E5%BD%93%E5%8D%94%E8%AD%B0%E4%BC%9A%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/%E7%B5%84%E7%B9%94%E6%A6%82%E8%A6%81/

こちらは主に国交省と連携して居宅支援について統括的に支援する団体となります

さて、いよいよ本題です
そんな2人の事業と相性が良いと思われる内閣府のプロジェクト、「孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム」を紹介します

内閣府 孤独・孤⽴対策官⺠連携プラットフォーム

こちらの主旨は内閣府から以下のように説明されています

コロナ禍で顕在化した孤独・孤立の問題に対処するため、官・民・NPO等の取組の連携強化の観点 から、全国的な各種相談支援機関やNPO等の連携の基盤として令和4年2月に設立。
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodoku_koritsu_platform/symposium2022_1/pdf/syoukai.pdf

なるほど、分からん。けれど希望のまちと共通する「孤立」、そしてNPOというキーワードが出てきましたね。さてこのプロジェクトを始めるにあたって3つの分科会を設けて「現状や課題の共有、対策案等について検討」をするようです。どんな分科会があるか見てみましょう

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodoku_koritsu_platform/symposium2022_1/pdf/syoukai.pdf

はい、2/3の分科会に奥田知志さんが代表理事を務める生活困窮者自立支援全国ネットワークが入ってますね。そしてなんやかんやあって「NPOに一層の役割が求められる」という意見が出されたり、BONDプロジェクトの橘ジュンさんが参加したりしました。

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodoku_koritsu_taisakusuishin/dai3/siryou.pdf

そしてついに令和4年補正予算&令和5年度(2023年)の予算が確定しました
以下に総額を列記します。

2億円
孤独・孤立対策の取組モデルの構築【内閣官房】
22億円
こどもの居場所づくり【内閣府、内閣官房・厚生労働省】
4億円
女性に寄り添った相談支援【内閣府】
18億円
生活困窮者等支援・自殺防止対策【厚生労働省】
9億円
フードバンク支援・食育の推進【農林水産省】
13億円
住まいの支援【国土交通省】

合計68億円「孤立対策」「女性に寄り添った支援」「住まいの支援」などどこかで聞いた事があるような分野のNPO等への支援に使われる事がこのプラットフォームで決まりました。是非有効活用して欲しいです。

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodoku_koritsu_taisakusuishin/dai6/siryou2-1.pdf

とは言え、いくら事業が村木厚子さんや奥田知志さんのNPOと親和性が高そうに見えても主導の内閣府側がしっかりしていれば問題は無いでしょう。
ではここで本問題についての内閣府 政策参与を御覧ください

孤独や孤立の問題の解決に向けて、政府は(中略)厚生労働省の事務次官を務めた村木厚子氏と、NPO法人の理事長を務める大西連氏を来月1日付けで、担当室の政策参与に起用することになりました

官民プラットフォームの官側に若草プロジェクトの村木厚子さん、
民側に抱樸の奥田知志さんがいる布陣でNPO等に68億円の助成されることが決まったんですね。

まとめ

①内閣府主導の孤独・孤⽴対策官⺠連携プラットフォームが設立された

②プラットフォームの設立にあたって「現状や課題 の共有、対応策等について議論する」事を目的に民間セクターから3つの分科会が準備されその内2/3の分科会を奥田知志さんが代表理事を務める生活困窮者自立支援全国ネットワークが担当していた

③官側には内閣府政策参与として村木厚子さんが就任していた

④助成対象は「孤立対策」「女性に寄り添った支援」「住まいの支援」など村木厚子さんや奥田知志さんが注力している事業が含まれている

⑤令和4~5年のNPOへの助成総額は68億円となった

調査は以上です。
適切に助成されることを切に願います。

余談1

奥田知志さんが代表理事を務め「住まいの支援」を行っている分科会メンバーの生活困窮者自立支援全国ネットワークの顧問は村木厚子さんです

https://life-poor-support-japan.net/wp-content/uploads/2022/09/%E5%BD%B9%E5%93%A1%E5%90%8D%E7%B0%BF.pdf

余談2
生活困窮者自立支援全国ネットワーク理事の渋谷 篤夫さんは赤い羽根の理事です


余談3
村木厚子さんと共に政策参与に任命された大西さんは自立サポートセンターもやいの理事長なのです。その設立者の湯浅誠さんはcolabo代表仁藤夢乃さんの著書『難民高校生』の冒頭で登場する人物で本フォーラムにもメッセージを寄せています。

『難民高校生』10P


https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodoku_koritsu/dai1/sankou.pdf
あなたは一人じゃない!!

以上です。

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