リハビリテーションサマリーを作る意味と目的を考えてみる
昨日Twittterでこんなことを投稿しました。
このことは以前も似たような記事を書いています。
この時は急性期や回復期みたいなカテゴライズを基に書いています。
今回はそれ以前のことについて、私の意見を端的にまとめてみようと思います。目標8分。予備で2分。合計10分で。
Twitterでも投稿したように、リハサマリーでたまに見かけるのが、その病院のフォーマットなのかどうなのかわかりませんが、A4用紙のスペースのうち、半分くらいをBarthel IndexとかFIMとか、動作レベルについての表が占めているもの。
確かに表形式にしてもらっているのは見やすいです。一目で、一瞬で内容が理解できます。
そう、これはこれで助かるんです。だからその点に関しては作成していただいていることに感謝しています。
ところが。
A4用紙の残り半分に、PTやOTのセラピスト介入について書いてもらっているのですが、スペース的に少ないんですよ。
いや、A4用紙の残り半分あるんだったら結構な量が書いてあるんじゃないの?と思われるかもしれません。
しかし、大体のサマリーは、A4用紙の頭からサマリー作成日、相手先の病院名や療法士名、患者さんの氏名や生年月日、疾患名や現病歴が書いてあることが多いんです。
それが大体A4用紙の1/3か1/4を占めているんです。そして先ほど書いた表が1/2くらいの面積を占めている。
そうなると本当に残っているスペースは・・・1/6とか1/5くらいになります。
そこにリハ介入の初期や最終の評価について、介入内容などを書こうとなるとどうしてもスペースが足りません。
なので、そういうサマリーは、
「PT介入では関節可動域訓練、筋力増強訓練、起立・立位・歩行練習を実施しておりました。動作レベルについては最終評価の表をご覧ください」
という一文で終わる。もしOTも一緒に介入していたら、同じような文面で終わっていることが多い。
1枚でまとめた方がキレイだし、そこで終わらせられたら、作成時間も短縮できる。それはその通りです。
でも、サマリーは何のために書くのか?誰のために書くのか?何を伝えたいの?
私は急性期の病院に勤めている時に、後輩たちのサマリーの添削をよくやっていましたが、その時によくこの質問をしていました。
「このサマリー、何のために、誰のために書くの?相手に何を伝えたいの?」
上司に言われたから。相談員に言われたから。それはそうなんです。
でも、本質はそこじゃない。相手を知る。相手がどんな情報が欲しいと思うか考える。
私が相手に対して伝えたいことは、
・患者さんの状況。
・自分たちがどういうことをしてきて、どこが良くなったのか、良くはならなかったのか。
・どこが今後も改善が必要なのか。
・何を目標にして介入していたのか。
・セラピストが介入したことによって、病棟生活にどんな変化があったのか、それともなかったのか。
・家族さんはどういう関わり方をしてくれているのか。
・患者さんのクセや性格など
まだ出てきますが、とりあえずはこれくらいで。看護サマリーとか医師の診療情報提供書には載ってこない情報を可能な範囲で書いて欲しい。もちろん、ただ長い文章はいらない。だから難しいんです。
A4用紙1枚にまとめないといけないというルールがあるなら仕方ないですが、そうでないなら、書ける内容は書いて欲しい。
逆に私は書くときには1枚で収めようとは思わず、相手に伝えたいこと、伝えないといけないこと、相手が欲しいと思うことを考えて書くようにしています。
そんなことを考えている最近でした。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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