「任せます」と言われて「任せろ!」と思うことはいいことだ、というお話。注意点も書いています
たまに患者さんからこんなことを言われます。
「先生を信頼します。先生にお任せします」
セラピストが先生と呼ばれることに違和感を覚える、という話は散々しているのでここは割愛。
患者さんと信頼関係ができてくると、患者さんは私たちが介入する際にご自身の心身について『任せる』と言ってくださいます。
患者さんからこう言われて、皆さんならどう考えたり応えたりしますでしょうか?
ここで
「私に任せろ(任せてください)」
という気持ちを持つ、と言う方もいらっしゃるかもしれません。
今日はこういう患者さんの依存みたいな話は考慮していません。それはまた別のお話に委ねます。
ここで自分に任せてください、というのは『上から目線』だったり『傲慢』という印象や意見を持つ方も多いかもしれません。
全然話は変わりますがこんなタイトルの漫画もあります。
上から目線。傲慢。
確かにそうかもしれません。
でも、私はこう思う。
『患者さんの人生を支えるその一端になる覚悟を改めて持つならアリ』
本来リハビリテーションとは、多職種、他職種で患者さんやその家族さんと一緒に、一体となって、対象の方々の生活や人生を支えるもの、と私は解釈しています。
リハビリテーションの意味、じゃないですよ。解釈の1つとしてこういう考えはあってもいいんじゃないかな、と常に思っています。
なので、私としては患者さんの人生を支える一端になるのは至極普通だと考えています。
でも、改めて患者さんから「お任せします」と言われた時に、その覚悟を示すという意味では「任せてください」と考えたり応えるのは、そんなに悪いことではないと思います。
ここで気を付けたいのは、「自分1人でどうにかする」なんてことは考えない。これは傲慢です。リハビリテーションはさっきも書いたように、他職種、多職種で、しかも患者さんや家族さんと一体になって進めていくもの。それを自分1人でどうにかできるわけがないので、抱え込まずにみんなで作っていくという考えは持っておく必要があります。
患者さんは「運動や動作、生活に必要な動作、それに必要な物品の選定など任せます」という感じでこちらに託してくれていると思うくらいでいいのかなと。
そこについては医療職として自分にできることを精一杯する。責任を持つ。覚悟を持つ。
そういう意味で
『私に任せてください』
と言うのは、いいことだと私は考えます。
今回はここまでになります。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。