45. 蜜蜂と遠雷 連載からの加筆・修正 30
星星峡 2012年8月号 N.175 P30-38
ワルキューレの騎行(承前)
二次審査二日目。
二次予選二日目。
本人はうぬぼれるでもなく、緊張するでもなく自然にそ
のことを受け止めていた。
本人は自惚れるでもなく、緊張するでもなく自然
にそのことを受け止めていた。
むろん、今の自分が完成形だとは思わない。まだまだ荒
削りで、訓練したり深めたりしなければならないことがい
くらでもあり、この先一生かけて努力したとしても、決し
て満足することはないのだと知っている。
むろん、今の自分が完成形だとは思わない。まだ
まだ粗削りで、訓練したり深めたりしなければなら
sないことがいくらでもあり、この先一生かけて努力
したとしても、決して満足することはないのだと知
っている。
マサルの二次審査は、密やかに始まった。
マサルの二次予選は、密やかに始まった。
闇が――宇宙が見える。
昏い星々が――寄る辺なく、どこまでも広がる虚空が、
マサルの背後に。
*前後に空白行
決してうぬぼれているのではない。むろん、マサルの才
能が大きくて突出していると確信しているが、それは決し
て自分が師として優れているからではない。
決して自惚れているのではない。むろん、マサル
の才能が大きくて突出していると確信しているが、
それは決して自分が師として優れているからではな
い。
昏い星々の間から差してきた一筋の光。
その光のなかに垣間見えた無限の色彩。
*前後に空白行
そうか、僕が求めているのは、あそこなのだ。あの景色
を見たいがために、僕は弾いているのだ。
*前後に空白行
本P236-246
わぁ10ページもあったのに、修正個所はあまりなかったですね。