52.蜜蜂と遠雷 連載からの加筆・修正 38
星星峡 2013年6月号 No.185 P12-19
鬼火
本P289-298
まただ。マサルは思い出した。一次審査の時も、あの辺
りを見上げていた。
まただ。マサルは思い出した。一次予選の時も、
あの辺りを見上げていた。
亜夜は、自分の背後に誰かが立っているのを感じた。
*前に空白行
ママ。
お母さん。
ママ。ママなんだ。
お母さんなんだ。
なぜ、気付かなかったのだろう―そうだ、誰よりも親し
く、懐かしく、暖かく見守っている存在。いつもそばにい
てくれたママ、あたしに音楽のすべてを与えてくれたマ
マ、突然いなくなってしまったママ。
なぜ、気付かなかったのだろう―そうだ、誰より
も親しく、懐かしく、暖かく見守っている存在。い
つもそばにいてくれた――、あたしに音楽のすべて
を与えてくれた――、突然いなくなってしまったお
母さん。
ごめんなさい。ママ。
ごめんなさい。お母さん。
うーん、やっぱりお姉さんは凄いな。
うーん、やっぱりおねえさんは凄いな。
お姉さん、まだまだ、そこで飛べるよね。
おねえさん、まだまだ、そこで飛べるよね。
むろん、コンクールというものの矛盾はよく承知してい
る。今に始まったことではないし、自分も若い頃さんざん
苦い思いをしたし、弟子たちにも経験させてきた。折り合
いをつけなければならないことはたくさんある。ともあ
れ、この子で二次審査が終わる。今度の二次審査の結果
が、このコンクールの方向性を決定するだろう。
むろん、コンクールというものの矛盾はよく承知
している。今に始まったことではないし、自分も若
い頃さんざん苦い思いをしたし、弟子たちにも経験
させてきた。折り合いをつけなければならないこと
はたくさんある。ともあれ、この子で二次予選が終
わる。今度の二次予選の結果が、このコンクールの
方向性を決定するだろう。
二次審査のしめくくり。
二次予選のしめくくり。
二次審査が終わった。
二次予選が終わった。
ママがお母さん まえから出てますが、 お姉さんがおねえさん
印象はどうかわりますかね。
そうそう、連載は71回なので、いつの間にか半分超えてました。
なんか、暫く忘れてましたが、リンク貼ります。辻井さんで鬼火
https://www.youtube.com/watch?v=JDsOUOncBLc